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こちらは、愚痴外来シリーズの妄想文を展開するブログです。 行灯先生最愛、将軍独り勝ち傾向です。 どうぞお立ち寄り下さいませ。
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ここから三日間、クリスマススペシャルです。
これも花じゃないよなー、花よりも実の方が出回ってるし。あんまり美味いとは思いませんが、アレ。
聖書では、大洪水の後、ノアが放した鳩が持ち戻ったのがオリーブの葉でしたっけ?
花言葉は【平和、知恵】です。まあ「平和」で行ってみましょう。
オリーブの植物を出すのはちょっと苦しそうなので、食べる方で逃げます!
そんでもって、気持ちは女行灯で。あんまり変わらない気もするけど……。







「ジングルベール、ジングルベール、すっずがーなるー」
「もう三回目だろ、それ」
「他のクリスマスソング、よく知らないもん」

鼻歌交じりにクリスマスパーティーの準備をする田口を、速水は軽口でからかった。
田口は不満そうに唇を尖らせる。
だが、不満も長く続かない。
今度は別のクリスマスソングの、サビの部分だけを繰り返しながら田口は楽しそうに料理へ戻った。
一人暮らしの狭い台所、まして速水の家事能力では手伝えることなどない。
コタツに潜ったまま、田口の働く後ろ姿を眺めているだけである。

「速水ぃ、コレ作ってー」

幸せな気分に浸っていたら、振り返った田口が速水の前に素材を幾つか並べた。
クラッカーとマーガリン、ディップの入ったボウル、小さく刻まれた野菜やチーズ、ハムなど。

「おつまみ的なの。こんなカンジにさ」
「んぐっ」

水気を吸わないようにマーガリンを塗ったクラッカーに、田口はキュウリのスライスとオリーブの実を乗せた。
作ったと思ったら、速水がろくに観察しないうちに速水の口に押し込んだ。
口の中をクラッカーでゴツゴツやられながら、速水は試作品を嚥下する。
オリーブの塩気とキュウリのバランスが取れていて美味かった。

「ん、解った」
「おシャレなの、宜しくね」
「任せろ」

速水に仕事を任せると、田口は料理に戻っていく。
コタツから少しばかり置き出して、速水は作業を開始した。
途中で摘まみ食いするのは御愛嬌だ。

「あーっ、摘まみ食いしないでよ!」

さくっというクラッカーが砕ける音に反応して、田口が悲鳴じみた声を上げる。
それが可笑しくて、速水は声を上げて笑ってしまった。

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