相変わらず前振りコメントに四苦八苦している霧島です。
ところで先週、カウンタの回転が速かったのは何でだろ?
平日でも結構な数をカウントしてました。皆様、一日二回とか立ち寄ってらっしゃったのかしら? 有難い限りです。
24444ヒットのさけかす様。
メッセージ受信しました! ヒットおめでとうございます。
すみません、少々お時間頂きますね。
もしシチュエーションなどに追加リクエストありましたら、遠慮なくどうぞデス。
ところで先週、カウンタの回転が速かったのは何でだろ?
平日でも結構な数をカウントしてました。皆様、一日二回とか立ち寄ってらっしゃったのかしら? 有難い限りです。
24444ヒットのさけかす様。
メッセージ受信しました! ヒットおめでとうございます。
すみません、少々お時間頂きますね。
もしシチュエーションなどに追加リクエストありましたら、遠慮なくどうぞデス。
「あのさ」
「何ですか?」
缶ジュースに釣られてベンチに座った彦根に、田口は散々躊躇った末に口を開いた。
みかんジュースのつぶつぶを楽しみながら彦根は問い返す。
彦根と視線を合わせないまま、田口は小さな声で言った。
「速水ってさ、私のこと嫌いなんじゃないかな?」
「はあっ?!」
彦根は素っ頓狂な声を上げてしまった。
ジュースを口に含んでいなかったのが救いだ、女性の前で醜態を晒さなくて済んだ。
その代わりというか、彦根の声に頭上の鳥が驚いたらしく、ガサガサと音が上がった。
彦根が味わった衝撃も知らず、田口は答えを待ってじっと彦根を見つめた。
「先輩ら、付き合ってるんじゃなかったでしたっけ?」
「そうだけど、ホラ、何て言うか成り行きみたいなものだったし……」
速水と田口が付き合いだしたのは少し前のことだった。
彦根もその時のことは覚えている。
というより、唆したのは彦根だった。
二人が付き合うメリットを並べ立ててみせたが、隠れた最大のメリットは彦根や島津にとって「周囲への説明が簡単だ」という点だった。
実際、実に簡単になったものである。
「で、どう思う?」
「どうって、嫌いな人間とは付き合わないでしょ、フツー」
「…………別れるのが面倒臭いだけかもしれないし」
彦根が寧ろ素っ気無い答えを返すと、田口は躊躇いながらも呟いた。
彦根は速水の人となりを思い出すべく宙を睨んでみた。
「嫌いな人間と一緒にいられるほど、速水先輩は我慢強くないでしょ」
「そう、かな」
田口の反応は曖昧だが、彦根は自分の言葉に自分で強く頷いた。
速水はハッキリ言って我儘だ。
彦根の目の前にいる田口もマイペース型だが、速水も別の意味でマイペースな人間で、誰が傍にいようと頓着しない。
速水の交友関係は速水自身が望み、選んだものなのだ。
「大体何で、そんなこと考えたんですか?」
「最近……速水の様子がおかしいから……」
「おかしいってどんな風に?」
「…………何だか突然顔が強張ったり。そそくさと帰ったり、腕払われたこともあるし」
具体的な事例を上げているうちに、田口の声は暗くなっていった。
彦根は珍しいものを見る気持ちになった。
田口が、こうもあからさまに気落ちする様子を見せる事は滅多にない。
以前に田口と交際していた男性と別れた時も、そんなに落ち込んでいる様子はなかったのだ。
「気のせいじゃないんですか?」
「いくら鈍感だからって、三回も腕払われたら気付くよ」
「あの人は…………っ」
田口の腕を三回も払ったと聞いて、彦根は喉の奥で唸った。
余所の女なら幾らフろうと彦根の知ったことではないが、田口は別である。
彦根にとっても、恋愛感情とは違う場所で田口は特別な先輩なのだ。
彦根が内心盛大に速水を罵っているのに気付かず、田口は長い溜息を吐いた。
「ちゃんと好きな子が出来たのかな…………それなら、私と付き合ってるのは嫌だろうし」
「そんな噂聞きませんよ」
「うん、もしもの話。でも、もしそうなら、いつまでも付き合ってるワケにもいかないよね…………」
そこまで呟いた時、田口の目から雫が零れた。
田口は手を開いて咄嗟に受け止めようとするが、それで涙が止まるわけもない。
彦根が驚いて目を見開く先で、田口はぽろぽろと涙を零し始めた。
「え、アレ、嘘…………っ」
田口自身が、自分の生理現象に戸惑っているようだった。
両手を使い順繰りに瞼を拭うが、なかなか涙が止まる様子はない。
田口の泣き顔など見たのは彦根も初めてで、彦根の方も大概動転して、ベンチから意味もなく立ち上がってしまった。
「ちょ、田口先輩…………?!」
彦根が田口を宥めようと声をかけた瞬間、見計らったように衝撃が来た。
「何ですか?」
缶ジュースに釣られてベンチに座った彦根に、田口は散々躊躇った末に口を開いた。
みかんジュースのつぶつぶを楽しみながら彦根は問い返す。
彦根と視線を合わせないまま、田口は小さな声で言った。
「速水ってさ、私のこと嫌いなんじゃないかな?」
「はあっ?!」
彦根は素っ頓狂な声を上げてしまった。
ジュースを口に含んでいなかったのが救いだ、女性の前で醜態を晒さなくて済んだ。
その代わりというか、彦根の声に頭上の鳥が驚いたらしく、ガサガサと音が上がった。
彦根が味わった衝撃も知らず、田口は答えを待ってじっと彦根を見つめた。
「先輩ら、付き合ってるんじゃなかったでしたっけ?」
「そうだけど、ホラ、何て言うか成り行きみたいなものだったし……」
速水と田口が付き合いだしたのは少し前のことだった。
彦根もその時のことは覚えている。
というより、唆したのは彦根だった。
二人が付き合うメリットを並べ立ててみせたが、隠れた最大のメリットは彦根や島津にとって「周囲への説明が簡単だ」という点だった。
実際、実に簡単になったものである。
「で、どう思う?」
「どうって、嫌いな人間とは付き合わないでしょ、フツー」
「…………別れるのが面倒臭いだけかもしれないし」
彦根が寧ろ素っ気無い答えを返すと、田口は躊躇いながらも呟いた。
彦根は速水の人となりを思い出すべく宙を睨んでみた。
「嫌いな人間と一緒にいられるほど、速水先輩は我慢強くないでしょ」
「そう、かな」
田口の反応は曖昧だが、彦根は自分の言葉に自分で強く頷いた。
速水はハッキリ言って我儘だ。
彦根の目の前にいる田口もマイペース型だが、速水も別の意味でマイペースな人間で、誰が傍にいようと頓着しない。
速水の交友関係は速水自身が望み、選んだものなのだ。
「大体何で、そんなこと考えたんですか?」
「最近……速水の様子がおかしいから……」
「おかしいってどんな風に?」
「…………何だか突然顔が強張ったり。そそくさと帰ったり、腕払われたこともあるし」
具体的な事例を上げているうちに、田口の声は暗くなっていった。
彦根は珍しいものを見る気持ちになった。
田口が、こうもあからさまに気落ちする様子を見せる事は滅多にない。
以前に田口と交際していた男性と別れた時も、そんなに落ち込んでいる様子はなかったのだ。
「気のせいじゃないんですか?」
「いくら鈍感だからって、三回も腕払われたら気付くよ」
「あの人は…………っ」
田口の腕を三回も払ったと聞いて、彦根は喉の奥で唸った。
余所の女なら幾らフろうと彦根の知ったことではないが、田口は別である。
彦根にとっても、恋愛感情とは違う場所で田口は特別な先輩なのだ。
彦根が内心盛大に速水を罵っているのに気付かず、田口は長い溜息を吐いた。
「ちゃんと好きな子が出来たのかな…………それなら、私と付き合ってるのは嫌だろうし」
「そんな噂聞きませんよ」
「うん、もしもの話。でも、もしそうなら、いつまでも付き合ってるワケにもいかないよね…………」
そこまで呟いた時、田口の目から雫が零れた。
田口は手を開いて咄嗟に受け止めようとするが、それで涙が止まるわけもない。
彦根が驚いて目を見開く先で、田口はぽろぽろと涙を零し始めた。
「え、アレ、嘘…………っ」
田口自身が、自分の生理現象に戸惑っているようだった。
両手を使い順繰りに瞼を拭うが、なかなか涙が止まる様子はない。
田口の泣き顔など見たのは彦根も初めてで、彦根の方も大概動転して、ベンチから意味もなく立ち上がってしまった。
「ちょ、田口先輩…………?!」
彦根が田口を宥めようと声をかけた瞬間、見計らったように衝撃が来た。
PR
COMMENT
でっへっへ。
かっわいー。「行灯、速水なんかやめて俺のところに来い!」と言いたい!
どうぞ、霧島さん、なゆたがそう言っていたって公ちゃんにお伝えください(ぺこり)
10月企画はわたしの為にあると確信しています。<勘違い
連載2つとリクエストも来ているようで楽しみです。
ハロウィンもね♪(>将軍、がんばれよ!)
どうぞ、霧島さん、なゆたがそう言っていたって公ちゃんにお伝えください(ぺこり)
10月企画はわたしの為にあると確信しています。<勘違い
連載2つとリクエストも来ているようで楽しみです。
ハロウィンもね♪(>将軍、がんばれよ!)
Re:でっへっへ。
いらっしゃいませ。
後ろで将軍が悲鳴上げてますが、如何いたしましょう?
>10月企画は私の為に。
……シリアス企画を打った5月ごろにも、そんなコト仰ってませんでしたか? 霧島の記憶違いかな。
「ラブコメ月間」とした方が、内容的には正しかったかもしれない気がする今日この頃で御座います。
リクエストもため込んでるので、ああもう、本腰入れねばっ。
こうなったらハロウィンは、ブログ必殺日付指定機能で……。
なゆた様のとこはそうはいかないでしょう、ふふっ。
後ろで将軍が悲鳴上げてますが、如何いたしましょう?
>10月企画は私の為に。
……シリアス企画を打った5月ごろにも、そんなコト仰ってませんでしたか? 霧島の記憶違いかな。
「ラブコメ月間」とした方が、内容的には正しかったかもしれない気がする今日この頃で御座います。
リクエストもため込んでるので、ああもう、本腰入れねばっ。
こうなったらハロウィンは、ブログ必殺日付指定機能で……。
なゆた様のとこはそうはいかないでしょう、ふふっ。
初々しい?
霧島様 こんばんわです。
二人シリーズのふたりは今回珍しく(?)初々しいですねー。それはそれで大変そうだけど、がんばれ魔人!がんばれゲリラ!でも、ホントは私が相談に乗ってあげたい!!(勿論公子ちゃん限定)
さて、リクエストの件です。せっかくなので先日書いていただいたもの関連にしたいと思います。
"人前では絶対甘えない vs. 人前で見せ付けてやりたい" in 将軍のテリトリー"。リスク・マネ関係のお仕事と称して嫌々オレンジに足を踏み入れる、みたいな感じで。勝者将軍でお願いいたします。
二人シリーズのふたりは今回珍しく(?)初々しいですねー。それはそれで大変そうだけど、がんばれ魔人!がんばれゲリラ!でも、ホントは私が相談に乗ってあげたい!!(勿論公子ちゃん限定)
さて、リクエストの件です。せっかくなので先日書いていただいたもの関連にしたいと思います。
"人前では絶対甘えない vs. 人前で見せ付けてやりたい" in 将軍のテリトリー"。リスク・マネ関係のお仕事と称して嫌々オレンジに足を踏み入れる、みたいな感じで。勝者将軍でお願いいたします。
Re:初々しい?
いらっしゃいませ。相談役への立候補、有難う御座います。
しかし皆様、明らかに公子ちゃん贔屓でいらっしゃる……。
> がんばれ魔人!がんばれゲリラ!
似たようなシチュエーションでもゲリラの方がまだカッコがつく、というのが密かな違いです。ヤツは噎せなかったからな……。
リクエスト承りました。
……が、御覧の通りの有様なのでちょっとお時間下さいませ。
将軍の勝ちってコトは人前でイチャイチャだな~。
オレンジの苦労性・佐藤ちゃんでも登場させてみるか。
しかし皆様、明らかに公子ちゃん贔屓でいらっしゃる……。
> がんばれ魔人!がんばれゲリラ!
似たようなシチュエーションでもゲリラの方がまだカッコがつく、というのが密かな違いです。ヤツは噎せなかったからな……。
リクエスト承りました。
……が、御覧の通りの有様なのでちょっとお時間下さいませ。
将軍の勝ちってコトは人前でイチャイチャだな~。
オレンジの苦労性・佐藤ちゃんでも登場させてみるか。