9500、9999番をヒットした初さまからのリクエストです。
ヒットおめでとう御座います。そして、ご報告とリクエスト有難う御座いました!
リクは「人前であるのに無意識に将軍に甘えまくっている行灯先生」ということで。
すっごい根本的な疑問なのですが、「甘える」って何でしょう?
ちなみに辞書だと
人の好意や愛情を期待し気ままにふるまう。
慣れ親しんで人なつこくする。
という定義です。まっすます解んね――。
……というワケで、的外れになったらゴメンなさい。
ヒットおめでとう御座います。そして、ご報告とリクエスト有難う御座いました!
リクは「人前であるのに無意識に将軍に甘えまくっている行灯先生」ということで。
すっごい根本的な疑問なのですが、「甘える」って何でしょう?
ちなみに辞書だと
人の好意や愛情を期待し気ままにふるまう。
慣れ親しんで人なつこくする。
という定義です。まっすます解んね――。
……というワケで、的外れになったらゴメンなさい。
ダメだ、眠い。
メシを食ったら、覿面にきた。
動けない。
外来に戻る気力どころか、お盆を返却口に戻す気力すらない。
テーブルにはうどんの汁が飛んでいるだろうが、それにも構わず田口は腕を枕にテーブルに突っ伏したのだった。
「行灯?」
耳に馴染んだ声がした。速水だ。
それは解ったが、田口はちっとも動けなかった。
「おい、こんなところで寝るなよ」
「ん――――…………っ」
肩を揺すられる。
抵抗するつもりはないが、動かないのではなく動けない。
瞼は糊でくっつけられてしまったかのようだ。周囲が明るいのが辛うじて判別出来るくらいである。
「せめて移動しろ」
「ん…………」
枕代わりに突っ伏していた左腕の、二の腕あたりを掴まれて引き上げられた。がたん、と音がしたのは多分椅子だ。
足に力が入らないので、田口は速水にしがみ付いた。倒れないように速水の首に腕を回す。
一瞬、甘い匂いがふわっと香った。速水がいつも舐めているキャンディの匂い。安心した。
「布団、連れてってえ…………」
顔を寄せて、寝惚けた頭でそう頼んだ。
衝撃。
硬い物に頭を殴られて、そこでようやっと田口の目が冴えた。
反射的に頭を押さえ、それでも状況が解らなくて周囲を見回すと、同じように頭を押さえた速水がいる。
仁王立ちになって、食堂のトレイを手にした島津も。
どうやら、あのトレイで頭を殴られたらしい。
「目が覚めたか?」
覚めた。
ここが東城大病院の食堂で、今が勤務時間中で、周囲に人がいることも、しっかり思い出した。
「何で俺まで殴るんだよ、島津……っ」
「お前も同罪だ。鼻の下伸ばしやがって」
頭を押さえて呻いていた速水が不服を申し立てる。
だが、加害者島津は全く悪びれなかった。
田口は恐る恐る島津に問いかけた。
「もしかして俺、何かマズイことした…………?」
「寝惚けて速水に抱きついた。そういうことは、家でやりやがれ」
「…………うわあぁぁっ」
島津の返答に田口の顔から冗談ではなく血の気が引いた。
好奇心の目線が周囲から矢のように突き刺さる。
居た堪れない田口に残された手段は、現場からの逃走しかなかった。
「あーあ、行っちまった。邪魔すんなよ、島津。人前で行灯が抱きついてくるなんて無いんだぞ」
衝撃から立ち直った速水が島津に文句を零す。
当然ながら島津は呆れた顔をした。
公序良俗に反するところを止めた島津の方が全面的に正しく、文句を言われる筋はない。
「寝惚けてたんだろうが。にしてもお前ら、いつもあんな甘ったるい調子なのか?」
「かーわいーだろ?」
恥じ入りも悪びれもせず、ニヤリと笑って速水は答える。
最早コイツは救い難い、と島津は匙を投げたのだった。
メシを食ったら、覿面にきた。
動けない。
外来に戻る気力どころか、お盆を返却口に戻す気力すらない。
テーブルにはうどんの汁が飛んでいるだろうが、それにも構わず田口は腕を枕にテーブルに突っ伏したのだった。
「行灯?」
耳に馴染んだ声がした。速水だ。
それは解ったが、田口はちっとも動けなかった。
「おい、こんなところで寝るなよ」
「ん――――…………っ」
肩を揺すられる。
抵抗するつもりはないが、動かないのではなく動けない。
瞼は糊でくっつけられてしまったかのようだ。周囲が明るいのが辛うじて判別出来るくらいである。
「せめて移動しろ」
「ん…………」
枕代わりに突っ伏していた左腕の、二の腕あたりを掴まれて引き上げられた。がたん、と音がしたのは多分椅子だ。
足に力が入らないので、田口は速水にしがみ付いた。倒れないように速水の首に腕を回す。
一瞬、甘い匂いがふわっと香った。速水がいつも舐めているキャンディの匂い。安心した。
「布団、連れてってえ…………」
顔を寄せて、寝惚けた頭でそう頼んだ。
衝撃。
硬い物に頭を殴られて、そこでようやっと田口の目が冴えた。
反射的に頭を押さえ、それでも状況が解らなくて周囲を見回すと、同じように頭を押さえた速水がいる。
仁王立ちになって、食堂のトレイを手にした島津も。
どうやら、あのトレイで頭を殴られたらしい。
「目が覚めたか?」
覚めた。
ここが東城大病院の食堂で、今が勤務時間中で、周囲に人がいることも、しっかり思い出した。
「何で俺まで殴るんだよ、島津……っ」
「お前も同罪だ。鼻の下伸ばしやがって」
頭を押さえて呻いていた速水が不服を申し立てる。
だが、加害者島津は全く悪びれなかった。
田口は恐る恐る島津に問いかけた。
「もしかして俺、何かマズイことした…………?」
「寝惚けて速水に抱きついた。そういうことは、家でやりやがれ」
「…………うわあぁぁっ」
島津の返答に田口の顔から冗談ではなく血の気が引いた。
好奇心の目線が周囲から矢のように突き刺さる。
居た堪れない田口に残された手段は、現場からの逃走しかなかった。
「あーあ、行っちまった。邪魔すんなよ、島津。人前で行灯が抱きついてくるなんて無いんだぞ」
衝撃から立ち直った速水が島津に文句を零す。
当然ながら島津は呆れた顔をした。
公序良俗に反するところを止めた島津の方が全面的に正しく、文句を言われる筋はない。
「寝惚けてたんだろうが。にしてもお前ら、いつもあんな甘ったるい調子なのか?」
「かーわいーだろ?」
恥じ入りも悪びれもせず、ニヤリと笑って速水は答える。
最早コイツは救い難い、と島津は匙を投げたのだった。
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