本日の記念日は二つです。
洋服記念日/心平忌
何じゃい、こりゃ。
まさにそんなカンジです。
洋服記念日は明治に「礼服は洋服にすべし」って太政官札が出た日にちなんでいるらしい……。
そんなワケで、礼服萌えSSSを。
……と思っていたのに予定変更。
行灯先生がどこぞの女性と挙式することになってしまったので、苦手な人は回避して下さい。
フツーこのネタ、将軍でやる人のが多いと思うのに……何でだ、私?
洋服記念日/心平忌
何じゃい、こりゃ。
まさにそんなカンジです。
洋服記念日は明治に「礼服は洋服にすべし」って太政官札が出た日にちなんでいるらしい……。
そんなワケで、礼服萌えSSSを。
……と思っていたのに予定変更。
行灯先生がどこぞの女性と挙式することになってしまったので、苦手な人は回避して下さい。
フツーこのネタ、将軍でやる人のが多いと思うのに……何でだ、私?
「……馬子にも衣装」
「言うと思った」
モーニング姿の田口を眺め回した速水が言うと、田口は呆れたような顔で笑った。
速水の軽口を流せるほど、田口の機嫌は良いらしい。
華燭の宴当日ならば、それも当然だと思った。
反対に、速水の方は顔で笑って心で泣いている状態だ。
「有難うな、忙しいのに」
「当たり前だろ。二十年来のダチがようやっと独身生活に幕を下ろすんだ、見物する価値がある」
「見世物かよ、俺は」
そう。二十年来の友達だ。表面上は。
ずっと好きで、ずっと言い出せなくて、ずっとこのままを願っていた。
その願いは今日で終わる。
叶わないまま、田口は余所の女のものになる。
「…………タイ、歪んでる」
指を伸ばして、田口の喉元のタイを直した。
田口は何の疑いも無く首筋を速水に晒す。
何度も、噛みついてキスの痕を残したいと思った首筋。
「サンキュ」
「どういたしまして」
田口は小さく笑って言った。
速水も笑って応えながら、花嫁を横目で見た。
私の役目なのに、とほんの一瞬だけ合った視線が語っている。
これぐらいは許して欲しかった。
だって彼女は、これからの田口を全て手に入れる。
いっそ先程、首でも絞めてやればよかったと思った。
「言うと思った」
モーニング姿の田口を眺め回した速水が言うと、田口は呆れたような顔で笑った。
速水の軽口を流せるほど、田口の機嫌は良いらしい。
華燭の宴当日ならば、それも当然だと思った。
反対に、速水の方は顔で笑って心で泣いている状態だ。
「有難うな、忙しいのに」
「当たり前だろ。二十年来のダチがようやっと独身生活に幕を下ろすんだ、見物する価値がある」
「見世物かよ、俺は」
そう。二十年来の友達だ。表面上は。
ずっと好きで、ずっと言い出せなくて、ずっとこのままを願っていた。
その願いは今日で終わる。
叶わないまま、田口は余所の女のものになる。
「…………タイ、歪んでる」
指を伸ばして、田口の喉元のタイを直した。
田口は何の疑いも無く首筋を速水に晒す。
何度も、噛みついてキスの痕を残したいと思った首筋。
「サンキュ」
「どういたしまして」
田口は小さく笑って言った。
速水も笑って応えながら、花嫁を横目で見た。
私の役目なのに、とほんの一瞬だけ合った視線が語っている。
これぐらいは許して欲しかった。
だって彼女は、これからの田口を全て手に入れる。
いっそ先程、首でも絞めてやればよかったと思った。
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