結局今月まるまる、この話の更新につぎ込んでるなぁ。
これ以外の話って花見とオレンジデーくらい? あ、エイプリルフールも。
かろうじて今月中には終わりそうです。
そしたら5月は何やろうかなぁ……。
キリ番踏んだ方の報告ありませんでしたねえ。リクなしでも、報告オンリーでも、一報貰えると嬉しいのですが。
カウンターの位置が悪いか? つけ直すかな……。
次は1111ぐらいにしてみようかな。
これ以外の話って花見とオレンジデーくらい? あ、エイプリルフールも。
かろうじて今月中には終わりそうです。
そしたら5月は何やろうかなぁ……。
キリ番踏んだ方の報告ありませんでしたねえ。リクなしでも、報告オンリーでも、一報貰えると嬉しいのですが。
カウンターの位置が悪いか? つけ直すかな……。
次は1111ぐらいにしてみようかな。
夢うつつながら、速水が出勤したのには気付いていた。
鍵がどうのという遣り取りをしたらしいのは、テーブルの上に置かれていた予備の鍵を見て思い出した。
その際、額にキスを貰った気がするが、まあ夢だっただろう。
田口としては、それどころではなかった。
自分が全裸で寝ていたことを知って焦り。鏡の中に見つけた名残にまた焦り。散らかった服にも目も当てられない惨状の寝具にも焦り。
頭に血を上らせては、「落ち着け自分」と言い聞かせることを繰り返していたわけである。
やっと気持ちが落ち着いたのは、洗濯物がすっかり乾いた頃合いだった。
すっかり掃除してしまえば、情交の名残は目につかない。記憶の中にあるだけだ。
その記憶が、厄介なのだけれども。
『よお、どうしてた?』
速水から電話があったのは午後の3時頃だった。
携帯電話の表示で覚悟はしたが、声を聞いた瞬間にまた心臓が跳ねる。今朝からずっと、血圧は上がりっぱなしかもしれない。
「…………洗濯と掃除」
『主婦だなぁ』
田口が答えると、電話の向こうの速水は楽しそうに笑った。
田口ばかりが気を揉んでいるようで、少々腹立たしくなってくる。
つっけんどんな口調を意識して、田口は用件を尋ねた。
「…………で? 何か用があったのか?」
『用なら、そうだな……今日は帰れそうだ』
「え?」
取って付けたようなセリフだった。だが、田口は硬直してしまう。
携帯電話が手から滑り落ちない方が不思議なくらいだった。
田口が凍りついているのに気付かない速水は、明るい声で告げた。
『俺のカンだけど、今日は帰れそうなんだ。まあ、遅くなるかもしれんが……遅くなったら先寝てていいぞ。じゃあな』
少ない休み時間の隙にかけているのだろう。電話はすぐに切れた。
切れたのにも暫く気付かないくらい、田口は呆然としていた。
速水が帰ってくる。
当然だ、ここは速水の家である。
その時になって、田口はセックスの相手が速水だった事実に愕然とした。
二十年近く男友達をやっていたのだ。その速水と一線を越えた。
速水と顔を合わせられないと、強く思う。
少なくとも元に戻るまで……いや、元に戻ってからだって、今まで通りの付き合いが出来るとも思えない。
そんな状態なのに、速水の家で速水の帰りを待つなんて、出来る筈がなかった。
速水の家を逃げ出したところで、行く当ては自宅ぐらいしかない。
三日間閉め切りだった窓を開けて、コタツの傍に座り込んで田口は呆然としていた。
考えなくてはいけないことは多々あった。ある筈だった。
だが、思考は堂々巡りを繰り返している……ような気がする。まともに考える気力すら湧いてこない。
ぼんやりしているうちにいつの間にか日は落ちて、開け放した窓から入る風が冷えてくる。寒いと思って、立ち上がって窓を閉め、ついでに照明を点けた。やったことはそれだけだ。
空腹も感じたけれど、動くのも億劫でそのままぼんやりしていたら、そのうち何も感じなくなった。それきりだ。
静寂を破ったのは、ドアを叩く強い音だった。
「田口っ! 居んのは解ってんだよ、開けろっ!!」
速水の声。
ドアごと揺らす大きな音に、田口の背中に震えが走った。
時刻は十一時になるところだった。
鍵がどうのという遣り取りをしたらしいのは、テーブルの上に置かれていた予備の鍵を見て思い出した。
その際、額にキスを貰った気がするが、まあ夢だっただろう。
田口としては、それどころではなかった。
自分が全裸で寝ていたことを知って焦り。鏡の中に見つけた名残にまた焦り。散らかった服にも目も当てられない惨状の寝具にも焦り。
頭に血を上らせては、「落ち着け自分」と言い聞かせることを繰り返していたわけである。
やっと気持ちが落ち着いたのは、洗濯物がすっかり乾いた頃合いだった。
すっかり掃除してしまえば、情交の名残は目につかない。記憶の中にあるだけだ。
その記憶が、厄介なのだけれども。
『よお、どうしてた?』
速水から電話があったのは午後の3時頃だった。
携帯電話の表示で覚悟はしたが、声を聞いた瞬間にまた心臓が跳ねる。今朝からずっと、血圧は上がりっぱなしかもしれない。
「…………洗濯と掃除」
『主婦だなぁ』
田口が答えると、電話の向こうの速水は楽しそうに笑った。
田口ばかりが気を揉んでいるようで、少々腹立たしくなってくる。
つっけんどんな口調を意識して、田口は用件を尋ねた。
「…………で? 何か用があったのか?」
『用なら、そうだな……今日は帰れそうだ』
「え?」
取って付けたようなセリフだった。だが、田口は硬直してしまう。
携帯電話が手から滑り落ちない方が不思議なくらいだった。
田口が凍りついているのに気付かない速水は、明るい声で告げた。
『俺のカンだけど、今日は帰れそうなんだ。まあ、遅くなるかもしれんが……遅くなったら先寝てていいぞ。じゃあな』
少ない休み時間の隙にかけているのだろう。電話はすぐに切れた。
切れたのにも暫く気付かないくらい、田口は呆然としていた。
速水が帰ってくる。
当然だ、ここは速水の家である。
その時になって、田口はセックスの相手が速水だった事実に愕然とした。
二十年近く男友達をやっていたのだ。その速水と一線を越えた。
速水と顔を合わせられないと、強く思う。
少なくとも元に戻るまで……いや、元に戻ってからだって、今まで通りの付き合いが出来るとも思えない。
そんな状態なのに、速水の家で速水の帰りを待つなんて、出来る筈がなかった。
速水の家を逃げ出したところで、行く当ては自宅ぐらいしかない。
三日間閉め切りだった窓を開けて、コタツの傍に座り込んで田口は呆然としていた。
考えなくてはいけないことは多々あった。ある筈だった。
だが、思考は堂々巡りを繰り返している……ような気がする。まともに考える気力すら湧いてこない。
ぼんやりしているうちにいつの間にか日は落ちて、開け放した窓から入る風が冷えてくる。寒いと思って、立ち上がって窓を閉め、ついでに照明を点けた。やったことはそれだけだ。
空腹も感じたけれど、動くのも億劫でそのままぼんやりしていたら、そのうち何も感じなくなった。それきりだ。
静寂を破ったのは、ドアを叩く強い音だった。
「田口っ! 居んのは解ってんだよ、開けろっ!!」
速水の声。
ドアごと揺らす大きな音に、田口の背中に震えが走った。
時刻は十一時になるところだった。
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COMMENT
はじめまして
はじめまして、こんにちは。
いつもお話楽しく拝見しております。フルカワと申します。
昨夜、キリバンの777を越して779を踏みました。
惜しくも2歩オーバーで少しばかり残念な気持ちでいたのですが、Three…の二人を見ていると何か迸りそうな程に元気が出ます(笑)素敵なお話を拝見できて幸せです。
いつもお話楽しく拝見しております。フルカワと申します。
昨夜、キリバンの777を越して779を踏みました。
惜しくも2歩オーバーで少しばかり残念な気持ちでいたのですが、Three…の二人を見ていると何か迸りそうな程に元気が出ます(笑)素敵なお話を拝見できて幸せです。
Re:はじめまして
いらっしゃいませ。初めまして&コメント有難う御座います。
>779踏み
それは残念ポンでしたね。まだ報告無いんだよなぁ、777踏んだ人。今後も狙ってみて下さいませ。霧島に余裕があるうちは、マメにキリ番設定する予定ですから。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる方式です。
連載の方も、シメに入ってきましたです。後はゴチャゴチャして、乱麻を断つのみ! ……という気合ばかり空回り状態ですが。もう暫くお付き合い下さいませ。
>779踏み
それは残念ポンでしたね。まだ報告無いんだよなぁ、777踏んだ人。今後も狙ってみて下さいませ。霧島に余裕があるうちは、マメにキリ番設定する予定ですから。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる方式です。
連載の方も、シメに入ってきましたです。後はゴチャゴチャして、乱麻を断つのみ! ……という気合ばかり空回り状態ですが。もう暫くお付き合い下さいませ。