オリキャラ登場注意報発令中
愚痴外来の二次創作やってる人って、どうやって病院関係の話ゲットしてんだろうと常々思います。
医療関係者ならまだいいさ。霧島みたいに、完全な一般人はあちこちつじつま合わなくなるのを見て見ぬフリしているのが現状です。
……つまり、笑って許して、ってコトで。
前回書き漏れた将軍サイドです。長くなったらまたそこまでです。
ブログは文字数の見当がつかないので、どのくらい書いたのかが把握しきれていないのです。
皆様が読みにくくない量ってどのくらいだろう?
それとも長くても多くてもいいから、どんどん進め派?
愚痴外来の二次創作やってる人って、どうやって病院関係の話ゲットしてんだろうと常々思います。
医療関係者ならまだいいさ。霧島みたいに、完全な一般人はあちこちつじつま合わなくなるのを見て見ぬフリしているのが現状です。
……つまり、笑って許して、ってコトで。
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ブログは文字数の見当がつかないので、どのくらい書いたのかが把握しきれていないのです。
皆様が読みにくくない量ってどのくらいだろう?
それとも長くても多くてもいいから、どんどん進め派?
「眠れねえ…………」
島津の予想通り、速水はちっとも熟睡できていなかった。
身体に馴染むはずの布団も、身体的疲労も、速水を完全な眠りの園へ連れていってくれない。
仰向けになって手の甲で瞼を押さえると、先ほどの夢が蘇った。
若い実習生が田口の頬にキスしていた。
夢は潜在意識の表れだというが、その理由が解りきっているだけにまた苛立ちが募る。
実習生の方は昨日「満天」で会った。
昔、田口に懐いていた子供だということだが、速水もすっかり忘れていた。田口に説明されてようやっと、そういやそんなコトもあったな、ぐらいの記憶だ。
実際田口の頬にキスしたのは子供の時の彼女で、妙齢の女性がしたわけではない。田口が愛実と呼んだ彼女も、実際は挨拶だけして席を離れた。
それでも愛実のことが頭を離れないのは、その後に愛実と愛実の友人たちの会話を聞いてしまったせいだ。
ベッドサイドラーニングの終了時間は医師の終業時間とは違う。
一足早く本日の実習内容を終え、三人の実習生はオレンジ新棟を出ようとしていた。
そこに、速水は通りかかったのだ。
速水がすぐ近くにいるにも気付かず、三人は女性特有の高い周波数で話をしている。
「しっかし仁科には驚いたわ~~っ」
「あはは――……目立っちゃったねぇ」
「目立ったなんてもんじゃないって。でもアレが仁科の、昔世話になった憧れの先生かぁ」
「何かぼーっとしたカンジじゃない? あんまり医者っぽくないってゆーか……前の席に座ってた人はそれっぽくてカッコよかったけど」
「でも、優しかったのよ。私大好きだったんだから」
愛実が力説する様子が、立ち聞きしている速水にも手に取るように解った。
友人二人が少しだけ黙り込む。
愛実の声がよく聞こえた。
「入院してたのは小4の時でもう大きかったし、弟もいたから、あんまり泣いちゃいけないと思ってたの。でもやっぱり寂しかったり手術が怖かったりで、一人でこっそり泣いたことがあって、こーへー先生はそういう時はなぜかいてくれたの。何も聞かないで、私が泣き止むまでそこにいて、泣き止んだらジュースをくれて……」
「で、飲み物に釣られたの?」
「違うっ!」
混ぜっ返されて、愛実は声を強くする。
二人分の笑い声が密かに漂った。
「優しい人だと思った。こんな人になりたいって……泣いている人の傍にいてあげられる人になりたいって、ホントにそう思ったの」
愛実の言葉が優しさと共に空気の中に満ちる。
田口らしい話だと速水は思った。
相手の話を受け止め、話したくなければ無理強いしない。
でも、放っておくわけでもない。
昔からの田口の姿勢が、そのまま、今の愚痴外来のスタンスだ。
田口の優しさが評価されていることに、同僚や友人としては誇らしい気持ちが起こる。
だが、愛実の声に滲む愛おしさに漣立つ心も確かに速水の中にあった。
「あの頃はホントに、こーへー先生大好きだったなぁ」
「あ、まさかあんたが坂口に興味持ったのって……」
「坂口、憐れ…………」
「あ、坂口くんは知ってるよ、この話」
「え――――っ」
雑談になっていく彼女たちの話は、速水の耳を素通りしていった。
三人が固まりになって速水の前を通り、ぴょこんと会釈をする。
多分、白衣を見ただけで反射的に会釈をしているのだ。速水の顔は見ていないだろう。
だが、顔を上げた愛実と眼が合った。
その時の速水には、意味ありげに思えた。
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