手持ちのネタで、将軍と行灯の続きものっぽいのが一つ二つあるので、カテゴリ追加しました。
寧ろ、続きものっぽいもの、のカテゴリ消してもいいかもしれない。やるとしたら、ギャグのシリーズ化とかしか思い浮かばないんだけど。オレンジ腐女子新棟シリーズ、とかさ。
それはさておき続きです。てか、前回どんな話だったよ?
寧ろ、続きものっぽいもの、のカテゴリ消してもいいかもしれない。やるとしたら、ギャグのシリーズ化とかしか思い浮かばないんだけど。オレンジ腐女子新棟シリーズ、とかさ。
それはさておき続きです。てか、前回どんな話だったよ?
「知り合いでも出てんのか?」
「だから違うって」
曰く、音楽によるリラックス作用も内科学の領域らしい。
授業でそんな話を聞いて、興味を持ったということらしかった。
ものぐさな田口にしては珍しく、積極行動に出たなと速水は思う。
「さっきの、オケ部のやつ? 見たことない顔だ」
「ああ、学部は別。教養で一緒だったんだ。熱心に誘ってくれてさ」
田口の言葉に速水はこめかみがひくつくのを感じた。
よっぽどノルマがきついのかな? なんて、のんびり首を傾げる田口は気付いていない。
婆ちゃんと子供だけならまだしも、田口は男にも好かれ易い。のんびりした口調と態度にふとした安らぎを覚えるのは、男も女も変わらないらしい。
速水がそれに気付いたのは、自分も田口の隣で安らげるからに他ならなかった。
「鈍感…………酷なヤツ」
名も知らぬオーケストラ部の男に口先で同情しつつ、速水はにやりと笑った。
気持は解るが、譲る気は毛頭ない。
「なあ、それまだ余ってるよな?」
「チケット? あるんじゃないのか?」
「俺も行く」
手の中のチケットを弄びながら田口は答える。
しかし、速水の一言に顔をはね上げた。
予想通りの反応が可笑しくて、速水は口の端で笑った。
「行くって…………卒コン?」
「ああ」
「…………クラシックだぞ?」
「お前、その台詞は俺に失礼だと思わんのか」
「意外過ぎて眩暈が…………」
「行灯のくせにいい度胸だ」
失礼極まりないことをぬかす田口の首を締め上げる。
男二人でぎゃあぎゃあ騒ぐ様子は、思い切り周囲の注目を集めていた。
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