青本のP.325で、行灯先生が「バッハは好き」と仰っております。
グッチー先生ってクラシックに造詣があるんだ?!
と思った方いらっしゃいませんか?
作曲家名上げて好き嫌いを言うなんて、それなりに詳しくないと出来ないと思いません?
そういうワケで、クラシック話です。
取り敢えずクラシックが似合いそうなMr.パーフェクトをお相手にどうぞ。何か長くなりそう(つってもせいぜい3回ぐらい)なので、新たなカテゴリ作りました。
グッチー先生ってクラシックに造詣があるんだ?!
と思った方いらっしゃいませんか?
作曲家名上げて好き嫌いを言うなんて、それなりに詳しくないと出来ないと思いません?
そういうワケで、クラシック話です。
取り敢えずクラシックが似合いそうなMr.パーフェクトをお相手にどうぞ。何か長くなりそう(つってもせいぜい3回ぐらい)なので、新たなカテゴリ作りました。
不定愁訴外来へ向かう途中、2階の外来ホールにある掲示板の前で田口は足を止めた。
保健所が配布する予防接種のポスターや薬物禁止の「ダメ、ぜったい」ポスターと一緒に、桜宮市主催のオーケストラコンサートのポスターが貼られていたのだ。
大学病院とはいえ、地方自治体を無視することはできない。
演目と演奏者と、ついでに席料を眺めて、田口は溜息を吐いた。
「クラシック、お好きなんですか?」
不意に背後から声がかけられた。
驚いて振り向くと、そこに立っていたのは苦笑を浮かべたMr.パーフェクトこと桐生恭一だった。
田口は一つ息を吐いて肩の力を抜いた。
「桐生先生。おはようございます」
「おはようございます」
田口が挨拶をすれば、苦笑は微笑に変わる。
好感度の高い笑顔もMr.パーフェクトに相応しい。
朝っぱらからよれよれ白衣の我が身を振り返り、田口は居た堪れなくなった。
そんな田口に気付かない桐生は、先ほどの話題を蒸し返した。
「クラシックがお好きなんですか? 真剣に見ていらっしゃいましたが」
「ああ、ええ……好きというほどではないんですが……」
日本人らしい謙遜混じりの曖昧な答えを田口は返した。
熱心にコンサートを聴きに行く、というほどではない。
が、地元でほどほどの値段のコンサートがあれば、行きたいなぁくらいの関心はあった。
しばらく桐生は田口の顔と、それからポスターを見て、徐に口を開いた。
「では、折角ですからご一緒しませんか?」
「え?」
「コンサートです」
桐生が、生命を繋ぐ優秀な指で指したのは、件のポスターだった。
田口は呆気にとられて桐生の顔を凝視した。
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