忍者ブログ
こちらは、愚痴外来シリーズの妄想文を展開するブログです。 行灯先生最愛、将軍独り勝ち傾向です。 どうぞお立ち寄り下さいませ。
[258]  [256]  [259]  [255]  [254]  [253]  [252]  [251]  [250]  [248]  [247
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

それでは、本日の記念日から。

早慶戦の日/八一忌

八一忌は会津八一の命日ってことなんですが、不勉強にしてちぃっとも知らないので。
カテゴリに迷いましたが、話の下らなさが一発芸レベルと判断してこっちに分類しました。
登場人物は将軍と行灯先生です。
……迦陵頻伽を知らないくらいだから、行灯先生が旬のスポーツ選手を知っているとも思えないのですが、そこはそれで。

休日の昼間に見る番組など限られる。
バラエティにも、再放送の二時間サスペンスにも食指が動かないとなると、あとはスポーツ中継だ。
そして本日のネタは、六大学野球早慶戦だった。

「っつってもなぁ」

ぼんやりと熱意のない視線で速水はテレビを眺めていた。
何せ、慶應にも早稲田にもご縁というものがない。
そうなると、どちらに肩入れするわけでもなくなり、漠然と「眺める」だけになる。
ちょうど画面は、内野フライでスリーアウトチェンジ、ベンチに戻ってきた選手を映しているところだった。彼らが慶應の選手か早稲田の選手かさえ、速水には曖昧でどうでもいい話だ。
田口の熱意もそんなモンだろうと思っていた。
ところが、だ。
コタツから身を乗り出さんばかりの熱心さで、田口は画面を注視している。

「あれ? お前どっち応援してんの?」
「早稲田」
「は? 何で?」

意外な即答に、速水は目を瞬かせた。
田口にだって慶應にも早稲田にもご縁はない筈だ。
田口の親戚縁者に早稲田に行った人間がいるとも聞いたことがない。
速水の当然の疑問に、田口は真顔でテレビ画面を指差した。
早稲田のピッチャーが投球練習を終え、マウンドをスパイクで均している。

「ハンカチ王子がいるから」

数年前、甲子園のマウンドに立って球場を湧かせた渾名だった。
速水もうっすらと覚えている。
そういえば早稲田に進学したのだったか。
速水と田口が見詰める先、先頭打者に対し、ボールカウント2-2からファーストゴロだった。アウトカウントが一つ。

「よしっ」

田口は小さく声にして拳を握る。
その熱意に速水は呆然とし、意外にミーハーらしい田口に半ば呆れたのだった。
PR
back
COMMENT
name
title
text
color   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
mail
URL
pass
secret
TRACKBACK
TrackbackURL:
PREV ←  HOME  → NEXT
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新コメント
[04/04 トワ]
[04/03 武那しめじ]
[03/12 名無し]
[01/04 みなみ]
[12/16 武那しめじ]
リンク
倉庫サイトと素敵同盟さま
プロフィール
腐れ管理人、霧島です。
趣味は図書館通いと立ち読み。
レンタルで映画DVD視聴。
モットーは「とりあえず」。
ブログ内検索
バーコード
最新トラックバック
Copyright (C) 2024 M-Rainbow All Rights Reserved.

Photo by (c)Tomo.Yun   TemplateDesign by kaie
忍者ブログ [PR]