35000ヒット、masa様からのリクエストです。
masa様、キリ番ヒットおめでとう&リクエスト有り難う御座いました。
さてリク内容は「行灯と将軍のほんのり甘い日常風景」ということですが……。
甘いの方向を間違った気がする。
何つーの?
ラブはラブでも人類愛っつーか普遍愛ってゆーか。
日常ポエム、行灯先生出番数行って話です。短いです。
最近謝ってばっかな気がする……。
こう「自信を持ってお勧め出来ます!」的な話が書きたいぜ。
いや、リクエスト作品って時点でそれは無理か……?
masa様、キリ番ヒットおめでとう&リクエスト有り難う御座いました。
さてリク内容は「行灯と将軍のほんのり甘い日常風景」ということですが……。
甘いの方向を間違った気がする。
何つーの?
ラブはラブでも人類愛っつーか普遍愛ってゆーか。
日常ポエム、行灯先生出番数行って話です。短いです。
最近謝ってばっかな気がする……。
こう「自信を持ってお勧め出来ます!」的な話が書きたいぜ。
いや、リクエスト作品って時点でそれは無理か……?
暖房の効いていた車から降りると、途端に肌を刺す冷たい風に襲われた。
駐車場からマンションのエントランスまで、そう大した距離ではない。
それでも寒風に吹き晒されるのは願い下げで、速水は身体を縮めて早足になった。
自分の部屋の辺りを見上げれば、黄色い明かりが漏れていた。
「…………いるのか」
自然に口元に笑みが浮かぶ。
来るとは聞いていた。だから驚くことではない。
だが、何度繰り返しても、この瞬間、自分の家に灯る明かりを見つけた瞬間の喜びは変わらなかった。
マンションの窓の半分は黒く塗り潰されている。
住人がいなかったり、既に休んでいたり、理由はそれぞれだろう。
その中で疎らに浮かぶ明かりの一つに自分の家があり、自分の愛するあの男がいると教えてくれている。
言葉にするなら、それは間違いなく「幸せ」と名のつくものだ。
エレベーターを降りて、自分の家の前に立つ。
鍵は必要なかった。ドアは開く。
玄関は明るさに満ちている。屋内の空気が温かい。
暗い玄関とひやりとした無人の空気を知っているからこそ、気配の違いに嬉しくなる。
暖房効率を上げる為に閉まっているドアを開けば、文庫本から視線を上げた男が、表情を綻ばせた。
「お帰り、お疲れさん」
お帰り、も一人の家に帰ってきた時には聞かない言葉だ。
速水にその言葉を贈ってくれる、速水の大切な人。
立ち上がる彼を腕の中に閉じ込めながら、速水は薄く笑った。
他人が見たらきっと笑われるほど、緩み切った表情をしていただろう。
速水は呟いた。
「ああ、ただいま」
窓の明かり、温かい部屋、愛おしい人の声。
その全てに対する喜びを込めて。
駐車場からマンションのエントランスまで、そう大した距離ではない。
それでも寒風に吹き晒されるのは願い下げで、速水は身体を縮めて早足になった。
自分の部屋の辺りを見上げれば、黄色い明かりが漏れていた。
「…………いるのか」
自然に口元に笑みが浮かぶ。
来るとは聞いていた。だから驚くことではない。
だが、何度繰り返しても、この瞬間、自分の家に灯る明かりを見つけた瞬間の喜びは変わらなかった。
マンションの窓の半分は黒く塗り潰されている。
住人がいなかったり、既に休んでいたり、理由はそれぞれだろう。
その中で疎らに浮かぶ明かりの一つに自分の家があり、自分の愛するあの男がいると教えてくれている。
言葉にするなら、それは間違いなく「幸せ」と名のつくものだ。
エレベーターを降りて、自分の家の前に立つ。
鍵は必要なかった。ドアは開く。
玄関は明るさに満ちている。屋内の空気が温かい。
暗い玄関とひやりとした無人の空気を知っているからこそ、気配の違いに嬉しくなる。
暖房効率を上げる為に閉まっているドアを開けば、文庫本から視線を上げた男が、表情を綻ばせた。
「お帰り、お疲れさん」
お帰り、も一人の家に帰ってきた時には聞かない言葉だ。
速水にその言葉を贈ってくれる、速水の大切な人。
立ち上がる彼を腕の中に閉じ込めながら、速水は薄く笑った。
他人が見たらきっと笑われるほど、緩み切った表情をしていただろう。
速水は呟いた。
「ああ、ただいま」
窓の明かり、温かい部屋、愛おしい人の声。
その全てに対する喜びを込めて。
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