47777ヒットのこなつ様からリクエストです。
こなつ様、リク有り難う御座います。
そして遅くなりました! ホントーに申し訳ありませんっ!!
リク内容は「ほんのり将軍イジメ」でした。
魔人か副部長代理を絡めてということですので、魔人でいきます。
ほんのり、か? 目一杯な気もするぞ。
以前に書いた、「彦根新吾の~」とは繋がってません。
単に、一人称で将軍イジメ、というコンセプトが同じなだけです。
それではどうぞ。
こなつ様、リク有り難う御座います。
そして遅くなりました! ホントーに申し訳ありませんっ!!
リク内容は「ほんのり将軍イジメ」でした。
魔人か副部長代理を絡めてということですので、魔人でいきます。
ほんのり、か? 目一杯な気もするぞ。
以前に書いた、「彦根新吾の~」とは繋がってません。
単に、一人称で将軍イジメ、というコンセプトが同じなだけです。
それではどうぞ。
どうも。
東城大学医学部附属病院、放射線科准教授の島津吾朗だ。
俺は今、自分に宛がわれた研究室にいる。
右手に携帯電話があって、電話の先が繋がっているわけだが、正直ぶっ切ってしまいたいところである。
礼儀知らずと謗られようが、知ったことか。
こっちの迷惑を顧みない速水のバカが、全面的に悪い。
『だーかーらー。行灯と繋がらないんだよ』
「それがどうした」
『あいつ、浮気してたりしないよな?』
たかだか電話が一日繋がらなかったくらいで、どうしてそこまで飛躍するんだ。
そして、どうしてそれを俺に訴えてくるんだ。
全く以て鬱陶しい男である。
「してるかもなぁ。行灯もお前に愛想が尽きたんじゃないのか?」
つーか、今までだって何時愛想尽かされても不思議ではなかった。
田口は絶対、速水に騙されている。
ストーカー紛いに田口の行動パターンを調べて纏わりつき、田口に接近する男も女も蹴散らし、そうして速水は田口の恋人の座に収まったのだ。
で、収まった今だって、田口の周囲に対する情報収集に余念がない。
遠距離恋愛の現在、それはますます酷くなっていた。
俺はすっかり速水の手駒である。
『お前冷たいっ!』
「冷たくて結構」
つーか、お前に優しくする義理は無い。
一切全く全然、一ミリグラムだって無い!
電話の向こうで喚く速水を無視して、俺はぶちんと電話を切った。
そのまま、携帯の電源まで落とす。
これでもう、あのバカに煩わされることもない。少なくとも暫くの間は。
せいせいした気分で俺は研究室を出た。
向かうのは東城大病院の僻地、喫茶愚痴外来である。
「あれ? 珍しい、島津がここに来るなんて」
「俺が来なきゃ、お前会わないだろうが」
「あー、まあな」
責任者の田口は、俺の顔を見て可笑しそうに笑う。
引き篭もりが何を言うか、というところだ。
こいつは今すぐにでも世捨て人になれるだろう。
出されたコーヒーは、「満天」で出てくるものより余程美味かった。
「お前、携帯どうした?」
何だかんだ言って、探りを入れてやるんだから俺も人が良い。
田口は苦笑を浮かべた。
「皿洗い中に水没させちゃって」
「新しいのは?」
「まだショップ行ってない」
ま、そんなこったろうと思ったよ。
田口の何処に、浮気するようなバイタリティがあるってんだか。
携帯ショップに行くのだって億劫がっている男だ。
速水には知らせなくてもいいだろう。
暫くやきもきしてればいい。
「面倒がってねえで、とっとと修理してこいよ」
言うだけは言うと、田口も苦笑と一緒に頷いた。
東城大学医学部附属病院、放射線科准教授の島津吾朗だ。
俺は今、自分に宛がわれた研究室にいる。
右手に携帯電話があって、電話の先が繋がっているわけだが、正直ぶっ切ってしまいたいところである。
礼儀知らずと謗られようが、知ったことか。
こっちの迷惑を顧みない速水のバカが、全面的に悪い。
『だーかーらー。行灯と繋がらないんだよ』
「それがどうした」
『あいつ、浮気してたりしないよな?』
たかだか電話が一日繋がらなかったくらいで、どうしてそこまで飛躍するんだ。
そして、どうしてそれを俺に訴えてくるんだ。
全く以て鬱陶しい男である。
「してるかもなぁ。行灯もお前に愛想が尽きたんじゃないのか?」
つーか、今までだって何時愛想尽かされても不思議ではなかった。
田口は絶対、速水に騙されている。
ストーカー紛いに田口の行動パターンを調べて纏わりつき、田口に接近する男も女も蹴散らし、そうして速水は田口の恋人の座に収まったのだ。
で、収まった今だって、田口の周囲に対する情報収集に余念がない。
遠距離恋愛の現在、それはますます酷くなっていた。
俺はすっかり速水の手駒である。
『お前冷たいっ!』
「冷たくて結構」
つーか、お前に優しくする義理は無い。
一切全く全然、一ミリグラムだって無い!
電話の向こうで喚く速水を無視して、俺はぶちんと電話を切った。
そのまま、携帯の電源まで落とす。
これでもう、あのバカに煩わされることもない。少なくとも暫くの間は。
せいせいした気分で俺は研究室を出た。
向かうのは東城大病院の僻地、喫茶愚痴外来である。
「あれ? 珍しい、島津がここに来るなんて」
「俺が来なきゃ、お前会わないだろうが」
「あー、まあな」
責任者の田口は、俺の顔を見て可笑しそうに笑う。
引き篭もりが何を言うか、というところだ。
こいつは今すぐにでも世捨て人になれるだろう。
出されたコーヒーは、「満天」で出てくるものより余程美味かった。
「お前、携帯どうした?」
何だかんだ言って、探りを入れてやるんだから俺も人が良い。
田口は苦笑を浮かべた。
「皿洗い中に水没させちゃって」
「新しいのは?」
「まだショップ行ってない」
ま、そんなこったろうと思ったよ。
田口の何処に、浮気するようなバイタリティがあるってんだか。
携帯ショップに行くのだって億劫がっている男だ。
速水には知らせなくてもいいだろう。
暫くやきもきしてればいい。
「面倒がってねえで、とっとと修理してこいよ」
言うだけは言うと、田口も苦笑と一緒に頷いた。
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COMMENT
島津が愛おしいです
こんばんは。素敵なお話に仕上げてくださってありがとうございます。
ほんのり将軍いじめ、ですね。島津くんGJです。でも結局がっつり島津がいじめられてるようなきもして、この3人は変わらないなあーとなんだかほのぼのしました。
ほんのり将軍いじめ、ですね。島津くんGJです。でも結局がっつり島津がいじめられてるようなきもして、この3人は変わらないなあーとなんだかほのぼのしました。
Re:島津が愛おしいです
いやもう、ほんっとお待たせしました。申し訳ない!
改めて、キリ番hitおめでとうございます。
>結局魔人イジメ?
いいヤツだよなぁ、魔人。自分で書いててそう思った。
一人称だとちょっとテンション高いですね。ツッコミ気質が露呈してる……。
同期三人、そしてゲリラ込みのすずめ四天王はいつでも楽しそうなイメージです。
また遊びにいらして下さいませ。
これに懲りず、またキリリク下さると嬉しいです。
改めて、キリ番hitおめでとうございます。
>結局魔人イジメ?
いいヤツだよなぁ、魔人。自分で書いててそう思った。
一人称だとちょっとテンション高いですね。ツッコミ気質が露呈してる……。
同期三人、そしてゲリラ込みのすずめ四天王はいつでも楽しそうなイメージです。
また遊びにいらして下さいませ。
これに懲りず、またキリリク下さると嬉しいです。