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こちらは、愚痴外来シリーズの妄想文を展開するブログです。 行灯先生最愛、将軍独り勝ち傾向です。 どうぞお立ち寄り下さいませ。
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パラレル警報発令中

48888ヒットのとむ様からのリクエストです。
とむ様、ヒットおめでとうございます。
そして大変遅くなりまして申し訳御座いませんっ!


リクは「すずめ四天王のお話」ということでした。
シチュエーションの指定が無くて、正直迷いました。
すずめ四天王ならコメディに流れがちなのですが、6月企画でちょくちょく登場していたりで、コメディはネタ枯れ気味。
シリアスは咄嗟に思い浮かばない。

それならパラレルやっちまえ!

…………という経緯です。ゴ、ゴメンなさい。
御覧のはしゃいだタイトルはチープさを狙ってみました。
長くなりそうなので、前後編でどうぞです。


私信:MADOKA様
メッセージ受信しました。53000おめでとうございますっ!

「なぁ、島津ぅ。何か面白い依頼ねえの?」
「ああん? 何が面白いって?」

島津はドスの効いた声と共に、速水を睨みつけた。
デスクの椅子を斜めに座っていた速水は、首を竦めてわざとらしく怖がる仕草をする。
反省していないのは明らかで、速水は不満げな表情を見せた。

「だってよぉ。ここ数カ月の依頼っていえば、浮気調査と迷い犬探しばっかりじゃねえか」
「それの何処が悪い」
「俺の活躍する余地がない!」
「はっ」

速水の主張を島津は鼻で笑い飛ばした。
傍観していた彦根が、小さく笑いながら採決を下す。

「島津先輩の言うことが正しいですよ。速水先輩の活躍の余地なんて、無い方がいいんですって」
「ちぇっ。何のために探偵社に入ったんだか、解りゃしねえ」

速水は一人ボヤいて、大きく椅子を軋ませた。
ここは桜宮市内に小さな事務所を構える、探偵社だ。
名目上は島津が社長になっているが雇われ社長で、東城探偵社という大きな探偵社の子会社である。
正規のスタッフは4人、経歴は様々だが、雀荘で出逢ったというところが共通していた。

「探偵ごっこがしたくて探偵社に入ったって、ある意味真っ当な志望動機ですよね」
「そういうお前は、盗聴したくて探偵になったなんて、真っ当じゃねえ動機だよな」
「そうそう、これ、どうです?」

速水の探偵志望動機を彦根が茶化すと、速水は混ぜっ返した。
彦根は機械を弄る手を止めて、イヤホンを速水の耳に突っ込む。
ざざっ、という機械雑音に速水は瞬間眉を顰めた。
次いで、覚えのある男の声を拾う。

「……田口? アイツ、聞き込み中じゃなかったっけ?」
「新作の調整を兼ねて、持って貰ってるんです」

ノイズの向こうから聞こえるのは、残るスタッフ田口の声だった。



「そうなんですか?」
「そうなのよぅ」
「もう、あからさまっ」
「奥さんも可哀想よねえ」
「へぇえ」

ご近所さんの井戸端会議に首を突っ込みながら、田口は感心したように頷いた。
実際、感心しきりである。
どうして余所の家の事情にそこまで詳しいのか。
オバちゃんという生き物は底が知れない。
しかし、長い長いご近所情報を拝聴した成果はあった。

「いろいろ教えて下さって、有り難う御座いました」

程々に会話が切れた所を見計らって、笑って礼を言う。
「詐欺師の微笑み」と仲間内から呼ばれている、他者を油断させる笑顔だ。
今回も見事にご近所さん達を騙しきった。
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