4000番ヒット、みなぎ様のリクエストです。つ、続いてしまいます。
もう半分自棄で、「インビジブル彼女」同様、すずめ四天王の持ち回りにしようかなぁと思っていたり。
つーワケで、2回目はゲリラ視点です。いじめっ子です。
もう半分自棄で、「インビジブル彼女」同様、すずめ四天王の持ち回りにしようかなぁと思っていたり。
つーワケで、2回目はゲリラ視点です。いじめっ子です。
~ 彦根 ~
「ここは一つ、経験豊富な人にご教授頂くってのはどうでしょう?」
僕の言葉に、田口先輩は「経験豊富な人」に視線をやった。素直な人だ。
視線を向けられた速水先輩はというと、めいっぱい、それこそ人を殺せそうな目で田口先輩を見た。
田口先輩が息を飲んで身体を硬直させる。
ホント、速水先輩は解り易いけど、素直じゃない。
「は、やみ…………?」
「あんだよ」
田口先輩の腰が退けているのが、声によく出ていた。
返す速水先輩の声は、瞳と同様に冷たい。ツンドラ気候だ。
田口先輩が助けを求める目で僕の方を見た。
僕は小さく笑って返した。
「え――――? 出し惜しみしないで下さいよ。速水先輩お勧めのデートコースとかって無いんですか?」
僕は明るく、何も気付かないフリをして言った。
我ながら根性悪いと思う。
速水先輩の目線は田口先輩から僕の方に向いた。実に凶悪な視線が僕に突き刺さる。
いい加減、うんざりだ。
「八つ当たりすんの止めて下さいよ」
「あぁ?」
僕は笑ったまま言ってやった。笑顔で毒を吐くのは意外と簡単なのだ。
案の定、速水先輩の目線は更にキツくなった。まだ険しくなる余地がある方が意外かもしれなかった。
八つ当たり以外の何だというのだ。
田口先輩にカノジョが出来ると聞いて不機嫌になり、経験豊富だと言われて腹を立てる。
まあ、話題を振ったのは僕だけど。
「速水先輩がいつまでも余所の女とグダグダやってるから、本命を横から掻っ攫われたりするんですよ」
僕等の前で、何人の女性の手を振り払ったのだろう。
田口先輩の知らない彼女が何人いたのだろう。
本命には手も出せないくせに嫉妬心だけは有り余っているなんて、ちゃんちゃら可笑しい。
「てめえ…………っ」
速水先輩が低く唸る。
虎と呼ばれるこの人らしくて、僕は笑った。
「ここは一つ、経験豊富な人にご教授頂くってのはどうでしょう?」
僕の言葉に、田口先輩は「経験豊富な人」に視線をやった。素直な人だ。
視線を向けられた速水先輩はというと、めいっぱい、それこそ人を殺せそうな目で田口先輩を見た。
田口先輩が息を飲んで身体を硬直させる。
ホント、速水先輩は解り易いけど、素直じゃない。
「は、やみ…………?」
「あんだよ」
田口先輩の腰が退けているのが、声によく出ていた。
返す速水先輩の声は、瞳と同様に冷たい。ツンドラ気候だ。
田口先輩が助けを求める目で僕の方を見た。
僕は小さく笑って返した。
「え――――? 出し惜しみしないで下さいよ。速水先輩お勧めのデートコースとかって無いんですか?」
僕は明るく、何も気付かないフリをして言った。
我ながら根性悪いと思う。
速水先輩の目線は田口先輩から僕の方に向いた。実に凶悪な視線が僕に突き刺さる。
いい加減、うんざりだ。
「八つ当たりすんの止めて下さいよ」
「あぁ?」
僕は笑ったまま言ってやった。笑顔で毒を吐くのは意外と簡単なのだ。
案の定、速水先輩の目線は更にキツくなった。まだ険しくなる余地がある方が意外かもしれなかった。
八つ当たり以外の何だというのだ。
田口先輩にカノジョが出来ると聞いて不機嫌になり、経験豊富だと言われて腹を立てる。
まあ、話題を振ったのは僕だけど。
「速水先輩がいつまでも余所の女とグダグダやってるから、本命を横から掻っ攫われたりするんですよ」
僕等の前で、何人の女性の手を振り払ったのだろう。
田口先輩の知らない彼女が何人いたのだろう。
本命には手も出せないくせに嫉妬心だけは有り余っているなんて、ちゃんちゃら可笑しい。
「てめえ…………っ」
速水先輩が低く唸る。
虎と呼ばれるこの人らしくて、僕は笑った。
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