名前の割には華やかさが無い花だよなーと思います。
名前はこの時期にピッタリなんですけどね!
花言葉は【中傷、追憶、思い出、安心】とありまして、今回は「安心」をチョイス。
安心っつったら行灯先生かしら? 神経内科のお地蔵様。
東城大病院破綻あたりの小噺を書くのは、何気に初めてな気がします。
名前はこの時期にピッタリなんですけどね!
花言葉は【中傷、追憶、思い出、安心】とありまして、今回は「安心」をチョイス。
安心っつったら行灯先生かしら? 神経内科のお地蔵様。
東城大病院破綻あたりの小噺を書くのは、何気に初めてな気がします。
「高階病院長は辞任、東城大学医学部附属病院は桜宮市から撤退するけれど、再建委員会のトップに田口先生が就任し院長代行として東城大病院再建に着手する……というワケですか?」
「…………というワケです」
院長室での密室会議の結論は、会議室でオープンなものとなった。
更に、会議参加者から各医局・ナースステーションへ情報が下りていく。
神経内科医局において医局長兵藤が披露した情報は、緩々と一同に広がっていった。
丹羽看護師が戸惑いがちの声で情報を繰り返す。
彼女の戸惑いは、一同の戸惑いでもあった。
自然と一同の視線は田口に集中した。
田口は笑ってみせた。
「皆さんの戸惑いや心配は解りますが、大丈夫ですよ。東城大病院は桜宮市の医療を支えてきた実績があり、むざむざと撤退はしません。この話が患者様の耳に入ればいろいろ訊かれるでしょうが、いつも通りに仕事に取り組んで下さい」
穏やかな口調と笑みで断言され、医局の空気はふと弛んだ。
田口に大丈夫だと言われれば、何となく大丈夫な気がしてくるのだ。
近くにいた看護師の肩から力が抜けたことに気付いて、田口も心の中で息を吐いた。
この先のこと、課題が山積みであることは誰もが解っていた。
それでも多分何とかなるだろう、そう思う。
「さあって! 仕事仕事」
丹羽看護師が独り言というには大きな声で言った。
そこここで、打ち合わせや引き継ぎのざわめきが聞こえ出す。
それはもう普段通りの病院の風景だった。
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