12月企画、黄月さまからのリクエストです。
黄月さま、企画参加有難う御座いました。いつもお世話になってます。
リク内容は「電話でラブ」で御座います。かなり省略しております。
遠恋な二人に電話は必須アイテムですね。
問題は北海道から関東以南までって、携帯電話の電波状況ってどうなんだろってトコなんですが……。
でもグローバル対応の携帯だってあるんだし、何とかなってんだろ。
今回は「アレ」は見送りました。次の機会がある、かな?
サイトの方、3万オーバーしました!
ご来訪の皆様のおかげです、有難う御座います。
30000ヒットの海彦さま、リクエスト有難う御座いました。
面白そうなリクエストですねぇ。
……現状、リク溜め込み状態ですので気長にお待ち頂けると有難いです。
30001ヒットの初さま。報告有難う御座います。
どうぞゆっくりじっくりお考え下さいませ。
黄月さま、企画参加有難う御座いました。いつもお世話になってます。
リク内容は「電話でラブ」で御座います。かなり省略しております。
遠恋な二人に電話は必須アイテムですね。
問題は北海道から関東以南までって、携帯電話の電波状況ってどうなんだろってトコなんですが……。
でもグローバル対応の携帯だってあるんだし、何とかなってんだろ。
今回は「アレ」は見送りました。次の機会がある、かな?
サイトの方、3万オーバーしました!
ご来訪の皆様のおかげです、有難う御座います。
30000ヒットの海彦さま、リクエスト有難う御座いました。
面白そうなリクエストですねぇ。
……現状、リク溜め込み状態ですので気長にお待ち頂けると有難いです。
30001ヒットの初さま。報告有難う御座います。
どうぞゆっくりじっくりお考え下さいませ。
マナーモードにしていた携帯電話が、コートの下、スーツの胸ポケットで震えた。
心臓に怖気が走るような感触に、田口の眉間に皺が寄る。
ストラップを引っ張って取り出すと、液晶画面には大切な一人の名前が浮かんでいた。
ちょうど彼のことを考えていたところだ。
自然と眉間は緩み、口元が綻ぶ。
急いで、しかしウッカリ切ってしまわないように……以前にボタンを押し間違えたことがある……田口は電話を繋いだ。
『相変わらず出るの遅ぇな』
「……挨拶は無しかよ、速水」
『よう。元気にしてるか?』
電話の向こうは津軽海峡を越えている。
速水がからかう口調で言うので、田口の眉間にまた皺が寄った。
田口が出るのが遅いのではない、速水がせっかちなのだ。
田口の言葉に、速水は今更の挨拶を寄越した。
「ぼちぼち。お前は?」
『そこそこだな。寒ぃけど』
「北なんだから当然だろ」
軽口を叩きながら、田口は場所を移動した。
周囲のざわめきから身を離して、少しでも速水の声が拾える場所を探す。
動く間に声が揺らいだのだろう、速水が電話の向こうで怪訝な声を上げた。
『あれ? お前、移動中? 何処にいるんだ?』
「東京。出張帰りなんだ」
『お役所仕事か。ご苦労なこって』
相変わらずつまらなくて下らない会議に、強制参加を余儀無くされたところだった。
最近では、厚労省内のレストラン「星月夜」のメニューを制覇するぐらいしか、厚労省での楽しみは無い。
現場主義でお役所仕事に縁の遠い男は、田口の苦労を鼻で笑い飛ばした。
『で、まっすぐ桜宮に帰るのか?』
寄り道ぐらいすればいいのに、と引きこもりの田口をからかうように速水は言う。
そう決めつけられるのは口惜しいものだ。
現在地を告げれば絶対にからかわれると思いながらも、田口は今いる場所をもっと正確に告げた。
「シオドメにいるんだよ。ライトアップを見てる」
『は?』
速水は間の抜けた声を上げた。
速水が瞬きを繰り返す様が容易に想像出来て、田口は密かに笑った。
点灯式の様子をニュースで見て、何となく行ってみようという気になったのだ。
関東圏のニュースなので、おそらく速水は知らないだろう。
だが、クリスマス前のこの時期、あちこちの街がライトアップされているのは速水も知っている筈だ。
「凄いぞー。海のイメージらしくてさ。一面青いよ。真ん中のでっかいのが珊瑚礁のイメージらしいんだけど、センサーで色が変わるんだ」
基本ピンクの電飾珊瑚が、先程から何度も黄色や淡い赤、グリーンに変わっている。
足元も頭上も青くて圧倒される。桜宮の水族館を思い出した。
報告しているうちに楽しくなってきた田口の声が弾む。
電話の向こうで速水が小さく笑った。
『シオドメのライトアップって、周りカップルだらけじゃないのか? そんなトコにお前が居んの? 一人で? 寂しくないか、それ?』
「う…………お、親子連れもいるぞっ」
電話の向こうで速水は、絶対にニヤニヤ笑っているだろう。
田口は苦虫を噛み潰すような思いで唸った。
だから、現在地を言いたくなかったのである。
気付かなくていいところに気付くのだから、嫌になるほど敏い男だ。
『ま、女でも男でも、誰かと一緒だったら怒るけどな』
絶妙なタイミングで速水はさらりと口にした。
軽い口調で装った独占欲の発露に、田口の頬も緩んだ。
周りが幻想的過ぎるせいか、頭の中までふわふわしているようだ。
顔を見ていたら言えそうにないことを、田口はそっと口にした。
「俺も、お前と見たいと思ったよ」
隣りに速水がいればいいのに、と思ったのだ。
この際、中年男が二人でクリスマスイルミネーションを見るという、状況の薄ら寒さは横に置く。
綺麗なものは二人で分け合いたいではないか。
田口の言葉に速水が小さく息を呑み、ふっと吐き出した。
受話器はそんな微かな呼吸まで拾ってくれる。
耳元を擽られたようで、田口は瞬間震えた。
『可愛いこと言うなよ、バカ。会いたくなるだろ?』
速水の声は甘い。
寒さを忘れさせ、田口の心を蕩かしてしまうほど。
年末絶対休み取ってやる、といきり立つ速水に、田口はそっと、待っていると告げた。
会いたくなったのは田口も同じだった。
心臓に怖気が走るような感触に、田口の眉間に皺が寄る。
ストラップを引っ張って取り出すと、液晶画面には大切な一人の名前が浮かんでいた。
ちょうど彼のことを考えていたところだ。
自然と眉間は緩み、口元が綻ぶ。
急いで、しかしウッカリ切ってしまわないように……以前にボタンを押し間違えたことがある……田口は電話を繋いだ。
『相変わらず出るの遅ぇな』
「……挨拶は無しかよ、速水」
『よう。元気にしてるか?』
電話の向こうは津軽海峡を越えている。
速水がからかう口調で言うので、田口の眉間にまた皺が寄った。
田口が出るのが遅いのではない、速水がせっかちなのだ。
田口の言葉に、速水は今更の挨拶を寄越した。
「ぼちぼち。お前は?」
『そこそこだな。寒ぃけど』
「北なんだから当然だろ」
軽口を叩きながら、田口は場所を移動した。
周囲のざわめきから身を離して、少しでも速水の声が拾える場所を探す。
動く間に声が揺らいだのだろう、速水が電話の向こうで怪訝な声を上げた。
『あれ? お前、移動中? 何処にいるんだ?』
「東京。出張帰りなんだ」
『お役所仕事か。ご苦労なこって』
相変わらずつまらなくて下らない会議に、強制参加を余儀無くされたところだった。
最近では、厚労省内のレストラン「星月夜」のメニューを制覇するぐらいしか、厚労省での楽しみは無い。
現場主義でお役所仕事に縁の遠い男は、田口の苦労を鼻で笑い飛ばした。
『で、まっすぐ桜宮に帰るのか?』
寄り道ぐらいすればいいのに、と引きこもりの田口をからかうように速水は言う。
そう決めつけられるのは口惜しいものだ。
現在地を告げれば絶対にからかわれると思いながらも、田口は今いる場所をもっと正確に告げた。
「シオドメにいるんだよ。ライトアップを見てる」
『は?』
速水は間の抜けた声を上げた。
速水が瞬きを繰り返す様が容易に想像出来て、田口は密かに笑った。
点灯式の様子をニュースで見て、何となく行ってみようという気になったのだ。
関東圏のニュースなので、おそらく速水は知らないだろう。
だが、クリスマス前のこの時期、あちこちの街がライトアップされているのは速水も知っている筈だ。
「凄いぞー。海のイメージらしくてさ。一面青いよ。真ん中のでっかいのが珊瑚礁のイメージらしいんだけど、センサーで色が変わるんだ」
基本ピンクの電飾珊瑚が、先程から何度も黄色や淡い赤、グリーンに変わっている。
足元も頭上も青くて圧倒される。桜宮の水族館を思い出した。
報告しているうちに楽しくなってきた田口の声が弾む。
電話の向こうで速水が小さく笑った。
『シオドメのライトアップって、周りカップルだらけじゃないのか? そんなトコにお前が居んの? 一人で? 寂しくないか、それ?』
「う…………お、親子連れもいるぞっ」
電話の向こうで速水は、絶対にニヤニヤ笑っているだろう。
田口は苦虫を噛み潰すような思いで唸った。
だから、現在地を言いたくなかったのである。
気付かなくていいところに気付くのだから、嫌になるほど敏い男だ。
『ま、女でも男でも、誰かと一緒だったら怒るけどな』
絶妙なタイミングで速水はさらりと口にした。
軽い口調で装った独占欲の発露に、田口の頬も緩んだ。
周りが幻想的過ぎるせいか、頭の中までふわふわしているようだ。
顔を見ていたら言えそうにないことを、田口はそっと口にした。
「俺も、お前と見たいと思ったよ」
隣りに速水がいればいいのに、と思ったのだ。
この際、中年男が二人でクリスマスイルミネーションを見るという、状況の薄ら寒さは横に置く。
綺麗なものは二人で分け合いたいではないか。
田口の言葉に速水が小さく息を呑み、ふっと吐き出した。
受話器はそんな微かな呼吸まで拾ってくれる。
耳元を擽られたようで、田口は瞬間震えた。
『可愛いこと言うなよ、バカ。会いたくなるだろ?』
速水の声は甘い。
寒さを忘れさせ、田口の心を蕩かしてしまうほど。
年末絶対休み取ってやる、といきり立つ速水に、田口はそっと、待っていると告げた。
会いたくなったのは田口も同じだった。
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COMMENT
ラブいです❤
こんばんわ^^*
素敵な小説ありがとうございます!ラブラブですね~うふ~❤嬉しいです!行灯1人で汐留ですか!虚しいからしなかったけど、わたしも1人でそんな男性を愛でにイルミネーションの中歩いてみようかなーw行灯が歩いていたら「あの、お1人ですか?一緒に歩きませんか?」みたいなことを言ってしまおうか。最近捨て身な自分が怖いですw
速水さんがタイミングよく電話かけてくるから凄く素敵ですね♪伝わったのかな。二人とも可愛いです!本当にありがとうございました^^*
素敵な小説ありがとうございます!ラブラブですね~うふ~❤嬉しいです!行灯1人で汐留ですか!虚しいからしなかったけど、わたしも1人でそんな男性を愛でにイルミネーションの中歩いてみようかなーw行灯が歩いていたら「あの、お1人ですか?一緒に歩きませんか?」みたいなことを言ってしまおうか。最近捨て身な自分が怖いですw
速水さんがタイミングよく電話かけてくるから凄く素敵ですね♪伝わったのかな。二人とも可愛いです!本当にありがとうございました^^*
Re:ラブいです❤
いらっしゃいませ。こんなんなりましたけど、如何でしたでしょう?
最近ニュースで点灯式を見たばかりだったのです、シオドメ。
六本木をブラつこうなどと考える行灯先生は、案外一人でもライトアップを見に行ったりするかもしれないな、と思ったり。
会いたいタイミングの電話は好感度アップ❤ですな。将軍の株が1上がった!
……でもリアルでやっちゃうと白い目で見られるよ? 注意されたし。
最近ニュースで点灯式を見たばかりだったのです、シオドメ。
六本木をブラつこうなどと考える行灯先生は、案外一人でもライトアップを見に行ったりするかもしれないな、と思ったり。
会いたいタイミングの電話は好感度アップ❤ですな。将軍の株が1上がった!
……でもリアルでやっちゃうと白い目で見られるよ? 注意されたし。