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こちらは、愚痴外来シリーズの妄想文を展開するブログです。 行灯先生最愛、将軍独り勝ち傾向です。 どうぞお立ち寄り下さいませ。
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桃色注意報発令中

16666番ヒットの麻美さまからのリクエストです。
麻美さま、キリ番ヒットおめでとう御座います&リクエスト有難う御座いました。

さてリク内容は「余裕な将軍と負けないように頑張る行灯先生。セクシー路線で」ということなのですが。
本当はもう少し前にアップする予定だったのに、アップする段になって回線切れて、丸々吹っ飛んだという曰く付の代物です。
麻美さま、お待たせして本当に申し訳ない……。
一応「セクシー路線」を目指したので注意報は発令しますが、大したことないです。どっちかっつーと下世話というかシモいというか……うにゃうにゃ。
麻美さま、こんなのでよかったら貰ってやって下さいませ。


口内を這い回る舌の感触に、腰がぞくり、と揺れた。
ほんの十数秒で田口の頭を真っ白にしてくれた男は、止めとばかりに田口の唇を舐めると、あっさり離れた。

「今夜な」

耳の奥に誘惑の声を残して速水は階段を下りて行く。
手すりに腰掛けるように寄り掛かりながら、田口は一つ息を吐いた。
速水は病院内でキスを盗むのが得意らしかった。
流石ジェネラルと呼ばれる男、状況判断が的確で行動が早い……などと、感心ばかりしていられない。
人目を忍んでキスを仕掛けられる度、田口の心拍数は急上昇である。
自分ばかりが一方的に翻弄されているようで、癪に障る。
何とか速水に一泡吹かせられないかと考え込んでいるうちに、微かに火照り始めた身体は落ち着きを取り戻したようだった。
もう一度息を吐くと、田口は階段を下りて業務に戻っていった。



約束通り、田口と速水の二人は夜を共にしている。
既に服は何処かへ行ってしまった。多分、そこらの床の上。
唇を重ね合い、足を絡ませ合う。

「んふっ……ん、うん……っ、待って、速水……っ」

田口は速水を押しのけるように腕を伸ばした。
速水が田口の顔を覗き込むと、田口は緩く首を横に振って拒絶ではないことを示し、速水の身体の下から抜け出した。
体勢を入れ替えて速水の上に圧し掛かってくる。

「今日は俺にやらせて」
「めっずらし」

田口の方から積極的になるなんて、それこそ珍しい。
速水が口笛交じりの口調で言うと田口は少し顔を伏せた。
だが、速水の上から退くつもりはないらしい。
伏し目がちのまま己の指をしゃぶり始め、左手で速水の一物を撫で擦る。
利き手では無い不器用な愛撫がもどかしくて、速水は自分の手を重ねて一緒に動かした。

「ぅん…………っ」

熱の上がる吐息が零れる。
余すところなく唾液に濡れた指を取り出し、田口は反射のように軽く擦り合わせた。

「ぃしょっ」

小さな掛声と共に田口は速水の左足を動かして少し開いた。
濡れた指が速水自身を軽く触れ、その下へ潜り込もうとする。

「おい! 今、何処触ろうとした?!」
「何処って……うん、まあ」

速水は慌てて田口の手を捕まえた。
田口が探ろうとしていたのは、勘違いでなければ速水の後口だ。
速水の問いに、具体的に言うには羞恥が勝ったらしい田口は、答えにならない答えを返す。

「お前まさか俺に突っ込む気か?!」

やらせて、は「犯らせて」の意味だったか。
それは速水にとって思考の範囲外だ。予想外で想定外だった。
速水に圧し掛かった田口が根性の悪そうな笑みを浮かべる。
嫌な予感を助長させるばかりの笑みだった。

「ちょ、ちょっと待てっ!!」

速水の脳内は真っ白になった。思考回路は停止状態だ。
本能的に逃げなくては、と思う。
咄嗟に振った腕に軽く突き飛ばされる形になった田口は後ろに手を付いた。

「くっくっく…………あーっはっはっはっはっ!」
「え」
「ひっさびさに見た、お前のそんな焦った顔!」

身体を二つに折って、田口は笑い始めた。
速水が唖然としているうちに、田口の目元には涙まで浮かんでいる。
やっとフリーズから抜け出した頭が状況を把握し始めた。
どうやら担がれたらしい。

「てめぇ! 何つー性質の悪い冗談を……っ!」

速水が呻くと笑うのを止めた田口が再び速水に圧し掛かってきた。
腕を速水の首に回し、ぴったりと胸板を重ねてくる。
存外に真剣な瞳が至近距離にあった。
吐息が触れる場所で田口は囁いた。

「たまにはお前が焦ればいいんだ。いつも余裕かましてないでさ」
「余裕? 何処に余裕があるんだよ?」

田口の言葉に速水は眉を顰めた。
唇を擽る吐息と肌から伝わる体温に、身体は昂り始めている。
あれほど性質の悪い冗談を仕掛けられた後だというのに。
体勢を入れ替えて、今度は速水が田口に圧し掛かる形になった。
呼吸ごと唇を奪う。

「う、んっ……んはぁん……や、待っ、早い…………あぁっっ!」

田口が上げる嬌声にますます煽られて、速水は存分に田口を貪った。



「…………余裕なんかあるわけないだろ」

失神するように眠りに落ちた田口を腕に抱きながら、速水は独り呟いた。
気持ちの上で余裕がないのは速水の方だと、自覚はしていた。
田口は気付いていないが、田口に思いを寄せる輩は意外と多い。
その誰もが、一途に健気に真剣に田口を思っている。速水に黄色い声を上げるミーハーな面々とは違う。
病院内でキスを仕掛けるのは、田口がそんな瞳に気付かないようにするためだ。田口の隙を、他の誰かにくれてやらないためだ。
ふと目に映った首筋をきつく吸って、赤い痕を残した。
これも余裕の無さの表れかと思い、速水は独り苦笑を浮かべたのだった。
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萌えすぎです
こんばんは。
復帰なさってとても嬉しいです^^
新作かなり鮮烈に萌えさせていただきました。
ジェネラルに一泡ふかせるために頑張る田口先生と術中にはまって焦るジェネラルの姿は大変にツボでした。
ラストのジェネラルの独白も好きです。
気持の上ではいつも自分のほうが余裕がないく、田口先生を想う輩に内心やきもきするジェネラルとそれに気づいていない田口先生など、萌え要素が豊富すぎて本当に幸せでした。
明日からまた仕事ですが、エネルギーチャージをすることができたのでまた頑張れそうです。
ありがとうございました^^
霧島様もお体にお気をつけてお過ごしください。
シラユキ 2009/08/16(Sun)21:36:54 編集
Re:萌えすぎです
いらっしゃいませ、コメント有難う御座います。
ネット復活祝いも有難う御座いました。

部分リバっぽくなるのでどうだろうな~、ウケる向きにはウケるだろうけど、嫌いな人もいるかもな~、と思ってました。笑って頂ければ幸いです。
態度の余裕はいつだって将軍にあるけど、気持ちの上で余裕無いのも将軍だろうなぁと思います。でも行灯先生は、他の人の気持ちを知っても「有難う、でもゴメンなさい」がちゃんと言える人です。それでも余裕無いのか、将軍。

夏休みも終わりですねぇ。お互い地道に働きましょう。それでは、また遊びに来てやって下さいませ。
S.Kirishima 2009/08/17 11:27
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