年末のご挨拶

こんにちは、管理人です。
今のうちに年末のご挨拶をしたいと思います。
本年も大変お世話になりました。
どうぞ新しい年も宜しくお願い致します。


思えば、箱根駅伝中継の「権太坂」に反応して、自分の末期症状を悟った故にブログオープンに走りました。
もうすぐ一年ってことになりますね。
今なら、箱根の中継を聞いて「ハイジさんが……っ」(by風強)ってことになると思いますが、愚痴外来への愛が冷めたワケでは御座いませんので。
来年5月くらいまでは薄らボンヤリと企画のタイトルも決まってたり、タイトル決まってるのに書けてないSSもあったりと、もう暫く当サイトは続きそうです。
宜しくお付き合い下さいませ。


ご挨拶だけではアレですので、ちょっと妄想なんぞを。
こんな愚痴外来が読みたいぞという願望を、ブチまけてみる。
予言が当たったら拍手喝采というところですが、多分当たらない。
霧島の場合、とにかく行灯先生が活躍すればいいです、ハイ。
それではどうぞです。

東城大病院は選択を迫られていた。
連日、役職者が額を寄せ合わせては深刻な顔で会議が行われている。
三人寄らば文殊の知恵とはよく言うが、教授と呼ばれる人々が二十人近くいるのに、よい知恵は全く出てこなかった。
ふと、高階は面々を見渡した。
四角く囲まれた机の角っこで、一人、退屈そうな顔をしている新米教授の姿を見つけて、高階は目を細めた。

「……では、田口先生」
「へぃっ？」

予想していなかったのだろう、田口の唇から間抜けな声が零れる。
田口の隣りにいた速水救命救急センター部長が喉の奥で笑い、逆隣りにいた島津放射線科教授が呆れた顔をした。
高階もつい苦笑を浮かべながら、田口の顔を見た。

「田口先生だったら、どうなさいます？」
「私だったら、ですか？」
「ええ。此処にいる面々も何も、考えなくてよろしい。ただ、あなたにその権限があったら、この状況でどうなさいますか？」

高階の問いに一同がざわめいた。
バチスタスキャンダルでの記者会見シーンを思い出した者もいたようだ。
田口の狼狽していた表情は、高階の視線の先で静かになった。
田口はちらっと速水を見てから口を開く。

「…………救命救急センターを潰します。Aiセンターも、手放して構わないでしょう。外科と内科も、診療科目を絞る」
「オレンジを閉鎖、ではなく？」
「小児科と……産科は削れません。外聞が悪過ぎる」

田口の発言に座は静まり返った。
最初に声を出したのは速水だった。
場違いとも言える、低い笑い声だった。

「いいぜ、行灯。お前が決めるんなら、従ってやるよ」
「……悪い、速水」
「いいさ。救急じゃなくたって俺の仕事はあるだろ。島津はどうだ？」
「仕方ないな。おそらくはそれがベストだろ」

91年入局の同期三人が勝手に決め付ける。
田口は視線を上げて高階を見た。
口元に小さな笑みを浮かべたまま、高階は一つ頷いて立ち上がった。