忍者ブログ
こちらは、愚痴外来シリーズの妄想文を展開するブログです。 行灯先生最愛、将軍独り勝ち傾向です。 どうぞお立ち寄り下さいませ。
[451]  [452]  [448]  [447]  [446]  [445]  [442]  [443]  [440]  [439]  [437
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

本日10月1日はコーヒーの日です。確か。
兎に角10月1日に間に合えという勢いですので、何も考えずに始めます。
去年はコーヒーの日をスルーしたんだっけなぁ?
やったような気もするけど、前振りで触れただけだったかな?


私信:みぃ様
65000ヒットおめでとうございます。
ハマりたての大事な時期に、ウチなんかですみません、ホント。
ドラマも映画もほぼスルーの不親切設計です。
これから原作網羅するとのこと、是非是非各作品の萌えツボを発見して下さいね!


自分用キリリク覚書
63333:夜明前さま
64444:とむ様(リクエスト待ち)

間違ってないでしょうか?
頑張れ、自分。




「へえ、こうなってるのか」

フィルターを裏表に引っ繰り返しながら、速水は感心したような声で呟いた。
田口は一つ頷くと、速水の手からフィルターを取り返す。
このフィルターは医療機器ではない。サイフォンで使用されるものだ。
カフェインの色が映り、ネルのフィルターはセピア色になっている。

「で、粉を入れるんだよな?」
「そう」

速水が尋ねると田口はまた頷いて、その通りにコーヒーの粉を落とした。
フィルターの上に黒い小さな山が出来る。
いつも淹れてもらっているばかりの、愚痴外来名物サイフォンコーヒー。
ふと、速水はその製作過程に興味が湧いた。
普段ならどっかり座って出来上がりを待っているところであるが、今日は田口の傍へ寄って、過程を逐一説明してもらっているのである。

「で、アルコールランプに火を点ける」
「……そういやこの部屋、火災感知器ないんだな」

今まで気付かなかった点に思い当って、速水は思わず呟いた。
田口はきょとんとした顔になる。

「いや、フツーあるだろ、警報」

東城大病院は大きい総合病院である。
自動火災報知機ぐらいは設置されている筈だ。
田口も首を傾げた。

「炎の大きさの問題じゃないのか?」
「アルコールランプなら実験器具の範囲なのかね」

つまりは今まで全く考えた事がなかったらしい。
相変わらず能天気なヤツだと、速水は可笑しな気分になった。
そんな、些細な疑問を追及している間にお湯が沸いて満たされていく。
浮き上がったコーヒー粉を、田口は丁寧にヘラで混ぜた。
間近に上るコーヒーの芳香に、速水の表情も緩む。

「このタイミングが重要なんだぞ」
「ふぅん」

心して聞け、という田口の口調だった。
だが、今一つ解らなかったので、速水は半端な相槌を一つ打っただけだ。
ただの「お湯」が「コーヒー」になってポットに落ちてくる。

「これで出来上がり」
「お見事」

自慢げな表情に釣られて、速水もひょうきんな言葉を返す。
そうして二人で呑むコーヒーは、いつもながらに大層美味かった。
PR
back
COMMENT
name
title
text
color   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
mail
URL
pass
secret
TRACKBACK
TrackbackURL:
PREV ←  HOME  → NEXT
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
最新コメント
[04/04 トワ]
[04/03 武那しめじ]
[03/12 名無し]
[01/04 みなみ]
[12/16 武那しめじ]
リンク
倉庫サイトと素敵同盟さま
プロフィール
腐れ管理人、霧島です。
趣味は図書館通いと立ち読み。
レンタルで映画DVD視聴。
モットーは「とりあえず」。
ブログ内検索
バーコード
最新トラックバック
Copyright (C) 2025 M-Rainbow All Rights Reserved.

Photo by (c)Tomo.Yun   TemplateDesign by kaie
忍者ブログ [PR]