それでは、19日の記念日です。
朗読の日/桜桃忌/ロマンスの日/ベースボール記念日/京都府開庁記念日
桜桃忌は太宰治の命日です。
朗読の日は619の語呂合わせ。ベースボール記念日は現行の野球ルールで初めてゲームが行われた日、なのだそうです。
で、ロマンスの日。
ロ(=6)マンティ(=1)ック(=9)の語呂合わせから、日本ロマンチスト協会が2008年より言い出したとか何とか。
ホームページあるので、興味が沸いたら覗いてみて下さい。
去年ネタにしてなかったと思うのでやってみる。
去年は確か、敵前逃亡したんじゃなかったかな、私……?
6つのアクションをブチ込んでみようとして、挫折ったらしいよ。
朗読の日/桜桃忌/ロマンスの日/ベースボール記念日/京都府開庁記念日
桜桃忌は太宰治の命日です。
朗読の日は619の語呂合わせ。ベースボール記念日は現行の野球ルールで初めてゲームが行われた日、なのだそうです。
で、ロマンスの日。
ロ(=6)マンティ(=1)ック(=9)の語呂合わせから、日本ロマンチスト協会が2008年より言い出したとか何とか。
ホームページあるので、興味が沸いたら覗いてみて下さい。
去年ネタにしてなかったと思うのでやってみる。
去年は確か、敵前逃亡したんじゃなかったかな、私……?
6つのアクションをブチ込んでみようとして、挫折ったらしいよ。
「よぉ」
差し出された手紙に、田口はきょとんと首を傾げた。
速水は悪戯小僧のように笑う。
「お前に手紙出したことなかったと思ってな」
「わざわざ?」
「ラブレターは手で書くモンだろ」
速水の言葉に頬に血が上った。
ラブレターと断言されると、受け取ろうとする指に震えが走る。
だが、速水の視線が田口の逃げを許さない。
そろりそろりと腕を伸ばし、田口はそっと手紙を受け取った。
糊付されていない封筒を開き、淡いブルー一色のシンプルな便箋を開く。
綴られていたのは、感謝と愛と未来への約束。
「はやみ」
田口は速水の名を呼んだ。呂律が回っていない気がする。
速水は柔らかい微笑と共に田口の両の手を取り、きゅっと握った。
伝わる体温が速水の想いだ。
田口の手からも、田口の想いが伝わればいい。
「お前に出逢えたことを、天でも運命でも幸運の女神にでも、何でもいい、本当に感謝してる。これからもずっと一緒に居よう」
手紙の中の言葉そのままだ。
新たな口説き文句を捻り出す余地は無いようである。
だが、言葉を弄する速水など、速水らしくない。
言葉は時々で充分だ。
「速水」
繋がれた手をそのままに、田口は踵を上げて速水の唇にキスをした。
ちょっと触れるだけの短いキスだ。
速水に主導権を奪われる前に、左手だけ解いて速水の背中に回して、速水の胸に顔を埋めてしまう。
細身に見える速水は、だが確実に田口よりしっかりした身体をしている。
規則正しい鼓動が聞こえる胸に、田口は囁いた。
「有り難う。俺も、お前に出逢えたことを感謝する」
「感謝だけか?」
速水の手が田口の背中を抱き寄せる。
田口の右手と、速水の左手は繋がれたままだ。
速水の指が田口の手を擽るように動く。
「愛もあるよ」
「『も』って、その言い方が気に食わない。ついでみたいじゃないか」
「我儘だなぁ」
注文の多いことである。
田口は速水の腕の中でくすくすと笑ってしまった。
その笑いを遮るべく、速水の唇が降ってくる。
速水の瞳の中に自分が映っているのを確かめて、それから田口は目を閉じた。
差し出された手紙に、田口はきょとんと首を傾げた。
速水は悪戯小僧のように笑う。
「お前に手紙出したことなかったと思ってな」
「わざわざ?」
「ラブレターは手で書くモンだろ」
速水の言葉に頬に血が上った。
ラブレターと断言されると、受け取ろうとする指に震えが走る。
だが、速水の視線が田口の逃げを許さない。
そろりそろりと腕を伸ばし、田口はそっと手紙を受け取った。
糊付されていない封筒を開き、淡いブルー一色のシンプルな便箋を開く。
綴られていたのは、感謝と愛と未来への約束。
「はやみ」
田口は速水の名を呼んだ。呂律が回っていない気がする。
速水は柔らかい微笑と共に田口の両の手を取り、きゅっと握った。
伝わる体温が速水の想いだ。
田口の手からも、田口の想いが伝わればいい。
「お前に出逢えたことを、天でも運命でも幸運の女神にでも、何でもいい、本当に感謝してる。これからもずっと一緒に居よう」
手紙の中の言葉そのままだ。
新たな口説き文句を捻り出す余地は無いようである。
だが、言葉を弄する速水など、速水らしくない。
言葉は時々で充分だ。
「速水」
繋がれた手をそのままに、田口は踵を上げて速水の唇にキスをした。
ちょっと触れるだけの短いキスだ。
速水に主導権を奪われる前に、左手だけ解いて速水の背中に回して、速水の胸に顔を埋めてしまう。
細身に見える速水は、だが確実に田口よりしっかりした身体をしている。
規則正しい鼓動が聞こえる胸に、田口は囁いた。
「有り難う。俺も、お前に出逢えたことを感謝する」
「感謝だけか?」
速水の手が田口の背中を抱き寄せる。
田口の右手と、速水の左手は繋がれたままだ。
速水の指が田口の手を擽るように動く。
「愛もあるよ」
「『も』って、その言い方が気に食わない。ついでみたいじゃないか」
「我儘だなぁ」
注文の多いことである。
田口は速水の腕の中でくすくすと笑ってしまった。
その笑いを遮るべく、速水の唇が降ってくる。
速水の瞳の中に自分が映っているのを確かめて、それから田口は目を閉じた。
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