18日です。5分の3をクリアですね。
それでは、本日の記念日いってみよう。
海外移住の日/おにぎりの日
になります。
久々にラヴィアンローズにしてみようと思った。何となく。
恒例のお子ちゃまお手伝い系です。
それではどうぞ。
それでは、本日の記念日いってみよう。
海外移住の日/おにぎりの日
になります。
久々にラヴィアンローズにしてみようと思った。何となく。
恒例のお子ちゃまお手伝い系です。
それではどうぞ。
手元をじーっと見ている二人の娘に、田口は溜息を一つ吐いた。
双子の娘たち、晃子と公子からは「やらせてオーラ」が漂っている。
子供たちには難易度が高いミッションだが、これは引かないだろう。
一体誰に似て、こんな勇猛果敢になったのかと思う。
「やりたい?」
「うんっ!」
「やる――っ!」
田口が尋ねると、晃子と公子は揃って手を上げて大きな声で言った。
案の定だ。
田口は苦笑を浮かべ、二人にまずきちんと手洗いするよう指示をした。
「熱い――っ」
「あ、はみ出したっ」
本日のミッションはおにぎり作りである。
遅番の速水に持たせるべく、昼時に飯を炊いたのだ。
炊きたての米は熱く、また子供の小さい手では握るのは難しい。
それでもやりたいと言うのだ。
子供がやりたいと言い出したことは、やらせるようにするのがこの家の方針だった。
「気を付けろって言っただろ、あき。ほら、きみ、これで握って」
ご飯からはみ出した塩鮭の解し身を押し込んでやりながら、田口は娘を促す。
出来上がるのは予想通り、コロンと丸い握り飯だ。
それも、ぎっちり固められたもの。
「「出来たぁっ!!」」
子供たちは自分のおやつに一つずつ、父親の為に一つずつ、一人二つのおにぎりを作って、大変満足そうだ。
少しカッコのいい分を田口はラップで包む。
「じゃあ、こっちがパパの分な」
「うん!」
「もう一つは? 今食べる?」
「うんっ!」
おにぎりも温かいうちが美味い。
二人の娘たちが元気よく頷くので、田口は一つ笑って海苔を出してやった。
見本に田口が作った分は、田口自身の腹に納まることになりそうだ。
「何か、スゴイな」
手渡されたラップ包みのおにぎりを見て、速水はつい呟いた。
田口は苦笑交じりに肩を竦める。
「あきときみが作ったんだ。文句言うなよ」
「言うワケないだろ、二人が一生懸命やったのに」
当たり前のように言って、速水は田口の頬にキスをした。
「いってきます」
「いってらっしゃい」
田口もキスを返す。
そして、マンションの扉が静かに閉まった。
「実に美味かったぞ」
「…………って、夢の話だろ?」
愚痴外来で、「娘たちの握ったおにぎりの美味しさ」を速水に力説された田口だったが、首を傾げてしまった。
速水に妻も娘もなく、つまり全ては夢で、夢の中に味など無いだろう。
「いや、絶対美味かった」
速水は断固として主張する。
「味付きの夢を見るなんて、お前って器用なヤツなんだなぁ」
田口の口調は決して誉めていなかった。
双子の娘たち、晃子と公子からは「やらせてオーラ」が漂っている。
子供たちには難易度が高いミッションだが、これは引かないだろう。
一体誰に似て、こんな勇猛果敢になったのかと思う。
「やりたい?」
「うんっ!」
「やる――っ!」
田口が尋ねると、晃子と公子は揃って手を上げて大きな声で言った。
案の定だ。
田口は苦笑を浮かべ、二人にまずきちんと手洗いするよう指示をした。
「熱い――っ」
「あ、はみ出したっ」
本日のミッションはおにぎり作りである。
遅番の速水に持たせるべく、昼時に飯を炊いたのだ。
炊きたての米は熱く、また子供の小さい手では握るのは難しい。
それでもやりたいと言うのだ。
子供がやりたいと言い出したことは、やらせるようにするのがこの家の方針だった。
「気を付けろって言っただろ、あき。ほら、きみ、これで握って」
ご飯からはみ出した塩鮭の解し身を押し込んでやりながら、田口は娘を促す。
出来上がるのは予想通り、コロンと丸い握り飯だ。
それも、ぎっちり固められたもの。
「「出来たぁっ!!」」
子供たちは自分のおやつに一つずつ、父親の為に一つずつ、一人二つのおにぎりを作って、大変満足そうだ。
少しカッコのいい分を田口はラップで包む。
「じゃあ、こっちがパパの分な」
「うん!」
「もう一つは? 今食べる?」
「うんっ!」
おにぎりも温かいうちが美味い。
二人の娘たちが元気よく頷くので、田口は一つ笑って海苔を出してやった。
見本に田口が作った分は、田口自身の腹に納まることになりそうだ。
「何か、スゴイな」
手渡されたラップ包みのおにぎりを見て、速水はつい呟いた。
田口は苦笑交じりに肩を竦める。
「あきときみが作ったんだ。文句言うなよ」
「言うワケないだろ、二人が一生懸命やったのに」
当たり前のように言って、速水は田口の頬にキスをした。
「いってきます」
「いってらっしゃい」
田口もキスを返す。
そして、マンションの扉が静かに閉まった。
「実に美味かったぞ」
「…………って、夢の話だろ?」
愚痴外来で、「娘たちの握ったおにぎりの美味しさ」を速水に力説された田口だったが、首を傾げてしまった。
速水に妻も娘もなく、つまり全ては夢で、夢の中に味など無いだろう。
「いや、絶対美味かった」
速水は断固として主張する。
「味付きの夢を見るなんて、お前って器用なヤツなんだなぁ」
田口の口調は決して誉めていなかった。
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