53333をヒットしたmiyako様のリクエストです。
miyako様、ヒットおめでとうございます&リクエスト有り難う御座いました!
そしてお待たせしましたです……。
リク内容は「スウィートライフシリーズで」ということでした。
今回、スウィートライフシリーズを別立てカテゴリに致しました。
今後キリリクでスウィートライフが来た場合は、キリリクのカテゴリではなくこちらへ収録します。
私信:まー様
55555ヒットおめでとうございます!
ちゃんとメッセージ届きましたーっ。
miyako様、ヒットおめでとうございます&リクエスト有り難う御座いました!
そしてお待たせしましたです……。
リク内容は「スウィートライフシリーズで」ということでした。
今回、スウィートライフシリーズを別立てカテゴリに致しました。
今後キリリクでスウィートライフが来た場合は、キリリクのカテゴリではなくこちらへ収録します。
私信:まー様
55555ヒットおめでとうございます!
ちゃんとメッセージ届きましたーっ。
夏の昼寝の醍醐味は、少しでも涼しい場所を探して独占することだ。
我ながら、今回の息抜き場所は絶好ポイントだと誉めたくなる。
目立たない裏手の木陰で、白衣が汚れるのも構わず、田口は地面に座り込んで舟を漕いでいた。
そんな田口の傍に影が寄る。
「ホント、猫みたいなヤツだな、お前は」
快適空間を発見するのが抜群に巧く、どんな隙間にも入っていく。
口元に柔らかい笑みを浮かべて呟いたのは速水だった。
「何だ、速水か。何かあった?」
うっすらと瞼を上げた田口は速水の姿を認め、こちらもゆるりと笑う。
田口の問いには首を横に振って、速水は再度笑った。
「お前んトコ行ったら、藤原さんが外で昼寝してるって教えてくれたんだよ。アイスコーヒー淹れておくから、脱水症状になる前に戻ってらっしゃいってさ」
「あ、いいな、それ」
藤原の伝言に田口は目を瞬かせた。
藤原が淹れてくれるアイスコーヒー。勿論、愚痴外来仕様だから、インスタントは有り得ない。
かなり魅力的だ。
「だろ? ほら」
アイスコーヒーが魅力的なのは速水も同様で、田口を促すべく手を差し出した。
田口が遠慮なくその手に捕まると、強い力で引っ張り上げられる。
白衣に付いた土を払う間も、田口の手は放されなかった。
何となく、そのままでも構わない気がして、田口も敢えて振り払わない。
「いいか?」
「ああ」
歩き始める寸前に組み換えられた指がとてもしっくりした。
……だから、気付かなかったのだ。
愚痴外来へ戻ると、藤原と島津が談笑していた。
島津の前には既に汗をかいたアイスコーヒーのグラスがある。
「よぉ、邪魔してる…………ぞ」
ドアの鳴る音に振り返った島津は、フェードアウトするような挨拶を寄越した。
島津の野太い笑みが、たちまち渋面に変わっていく。
基本、島津は笑顔より顰め面の方が自然な男だが、変化の理由が解せなくて田口は首を傾げた。
「島津?」
「…………このクソ暑いのに、鬱陶しい奴らだな」
「あん?」
島津の大層失礼な発言に、速水も不愉快そうに眉根を寄せた。
答えを教えてくれたのは藤原看護師だった。
こちらはにこやかな、だが底知れない笑みだった。
「手なんか繋いじゃって、ホント仲のよろしいこと」
藤原の言葉に速水が手を持ち上げる。
つられて田口の腕も上がった。
二人の間の手は、俗に言う恋人繋ぎだ。
「え、あっ」
慌てて田口は繋いでいた手を放す。
今まで意識していなかった汗が、急に気になった。
確かに、この暑いのにどうして手など繋いでいられたのだか。
つくづく謎である。
「うぁっと、その、なっ」
言い訳も出来ずにパクパクと口を開閉するばかりの田口に、島津はこれ見よがしの溜息を吐き、藤原はにっこりと笑う。
「アイスコーヒーどうぞ。外は暑かったでしょう?」
もっとも、その暑さも余り気になっていなかったようですけど。
笑顔の裏にそんなセリフが隠れているような気がするのは、田口の被害妄想だろうか。
藪を突く気にはなれず、田口としては
「はい、いただきます…………」
と、力なく呟くより外なかった。
我ながら、今回の息抜き場所は絶好ポイントだと誉めたくなる。
目立たない裏手の木陰で、白衣が汚れるのも構わず、田口は地面に座り込んで舟を漕いでいた。
そんな田口の傍に影が寄る。
「ホント、猫みたいなヤツだな、お前は」
快適空間を発見するのが抜群に巧く、どんな隙間にも入っていく。
口元に柔らかい笑みを浮かべて呟いたのは速水だった。
「何だ、速水か。何かあった?」
うっすらと瞼を上げた田口は速水の姿を認め、こちらもゆるりと笑う。
田口の問いには首を横に振って、速水は再度笑った。
「お前んトコ行ったら、藤原さんが外で昼寝してるって教えてくれたんだよ。アイスコーヒー淹れておくから、脱水症状になる前に戻ってらっしゃいってさ」
「あ、いいな、それ」
藤原の伝言に田口は目を瞬かせた。
藤原が淹れてくれるアイスコーヒー。勿論、愚痴外来仕様だから、インスタントは有り得ない。
かなり魅力的だ。
「だろ? ほら」
アイスコーヒーが魅力的なのは速水も同様で、田口を促すべく手を差し出した。
田口が遠慮なくその手に捕まると、強い力で引っ張り上げられる。
白衣に付いた土を払う間も、田口の手は放されなかった。
何となく、そのままでも構わない気がして、田口も敢えて振り払わない。
「いいか?」
「ああ」
歩き始める寸前に組み換えられた指がとてもしっくりした。
……だから、気付かなかったのだ。
愚痴外来へ戻ると、藤原と島津が談笑していた。
島津の前には既に汗をかいたアイスコーヒーのグラスがある。
「よぉ、邪魔してる…………ぞ」
ドアの鳴る音に振り返った島津は、フェードアウトするような挨拶を寄越した。
島津の野太い笑みが、たちまち渋面に変わっていく。
基本、島津は笑顔より顰め面の方が自然な男だが、変化の理由が解せなくて田口は首を傾げた。
「島津?」
「…………このクソ暑いのに、鬱陶しい奴らだな」
「あん?」
島津の大層失礼な発言に、速水も不愉快そうに眉根を寄せた。
答えを教えてくれたのは藤原看護師だった。
こちらはにこやかな、だが底知れない笑みだった。
「手なんか繋いじゃって、ホント仲のよろしいこと」
藤原の言葉に速水が手を持ち上げる。
つられて田口の腕も上がった。
二人の間の手は、俗に言う恋人繋ぎだ。
「え、あっ」
慌てて田口は繋いでいた手を放す。
今まで意識していなかった汗が、急に気になった。
確かに、この暑いのにどうして手など繋いでいられたのだか。
つくづく謎である。
「うぁっと、その、なっ」
言い訳も出来ずにパクパクと口を開閉するばかりの田口に、島津はこれ見よがしの溜息を吐き、藤原はにっこりと笑う。
「アイスコーヒーどうぞ。外は暑かったでしょう?」
もっとも、その暑さも余り気になっていなかったようですけど。
笑顔の裏にそんなセリフが隠れているような気がするのは、田口の被害妄想だろうか。
藪を突く気にはなれず、田口としては
「はい、いただきます…………」
と、力なく呟くより外なかった。
PR
COMMENT
ありがとうございました。
スゥイートライフ、堪能しました。ありがとうございます。島津の渋面が目に浮かびます。暑い中手をつないで歩いている、というか職場で手をつないで歩いている二人がいい!
Re:ありがとうございました。
いらっしゃいませ、コメント有り難う御座います。
もぉ実にお待たせ致しました!
改めて、リクエスト有り難う御座いましたっ。
>暑い中手を、
そういややってないな、と思いましてね。基本中の基本なのに。
スウィートライフは「人前でうっかりイチャイチャ」がコンセプトなので、被害に遭う人といえば魔人は外せないところであります。
でも、地雷原は平然としてるんだよなぁ……まだまだ修行が足りないゾっ☆
それでは、またのご来訪をお待ちしております。
でもね、パソコンの傍って暑いから……気ままにいらして下さいませ。
もぉ実にお待たせ致しました!
改めて、リクエスト有り難う御座いましたっ。
>暑い中手を、
そういややってないな、と思いましてね。基本中の基本なのに。
スウィートライフは「人前でうっかりイチャイチャ」がコンセプトなので、被害に遭う人といえば魔人は外せないところであります。
でも、地雷原は平然としてるんだよなぁ……まだまだ修行が足りないゾっ☆
それでは、またのご来訪をお待ちしております。
でもね、パソコンの傍って暑いから……気ままにいらして下さいませ。