41111ヒット、ゆめねこ様のリクエストです。
ゆめねこ様、ヒットおめでとう&リクエスト有り難う御座いました!
リク内容は「将軍と行灯でラブラブ」でした。
ラブラブなんて久しぶりな気がする。
発想の元は小柳ゆきです。デビュー曲?だから古いです。
失恋ソングですが、ワンフレーズだけならどうとでも使えます。
それではどうぞです。
後記:何か凄く違うものが出来上がった気がします。
ラブいけど、甘くないとゆーか……何コレ?
ゆめねこ様、ヒットおめでとう&リクエスト有り難う御座いました!
リク内容は「将軍と行灯でラブラブ」でした。
ラブラブなんて久しぶりな気がする。
発想の元は小柳ゆきです。デビュー曲?だから古いです。
失恋ソングですが、ワンフレーズだけならどうとでも使えます。
それではどうぞです。
後記:何か凄く違うものが出来上がった気がします。
ラブいけど、甘くないとゆーか……何コレ?
朝起きて、一つ。
出掛けに一つ。
帰ってきて、一つ。
寝る前に一つ。
そのくらいだと思っていたのだ。
「田口」
「あ…………」
非常階段で盗まれたキスに、田口は目を見開いた。
使う人間がゼロに近い非常階段だって、誰の目があるか解らない。
速水の勘に間違いがないことは解っているけれど、田口はどうしても狼狽してしまう。
そんな田口を速水は面白そうに笑った。
「そっち行ってもいいか?」
セリフの中に含みはたっぷりだ。
拒絶しない田口を見透かした、自信満々の表情で速水は田口を腕に囲って囁く。
そこまで解っていて、NOが言えない自分を田口は少々情けなく思う。
素直にYESと言わないのは、ささやかな抵抗だと思って欲しい。
「ダメって言っても来るんだろ」
捻じくれた一言に返ってきたのは、「お前って可愛い」というバカみたいなセリフと額へのキスだ。
速水も大概、どうかしている。
サイフォンを用意する前に、ソファへ押し倒された。
肘掛けに頭をぶつけてしまう。
諸々の抗議は、口内へ侵入した舌に遮られた。
狭いスペースで体格のいい速水に圧し掛かられ、それだけで田口の逃げ場は塞がれる。
両手が自由になる速水は、田口のベルトを弄っていた。
「…………おいっ?!」
「入れねえよ。ヌくだけ」
「そういう問題じゃ…………ぅんんっ!!」
将軍は我儘だ。
何処をどうしたのか、速水は二人分の欲を重ねて急き立てている。
田口の方は、塞がれた唇の隙間から呼吸をするのでいっぱいいっぱいなのに。
足りない酸素と、追い込まれる欲望で頭の中が白くなる。
精を吐き出してしまった田口は、速水と共犯だ。
ところで、その最中のキスは何回とカウントすればいいのだろう。
「7回か、8回か…………」
「ん?」
ソファに仰向けになったままぼんやり呟いた田口を、速水は怪訝な顔で見下ろした。
口元にはキャンディの棒が揺れている。
最早、速水のトレードマークだ。
「何だよ、一晩にヤる回数? そこまではヤったことないが、リクエストに応えるのも吝かではないぞ」
「バカ、違うっ」
速水の下品なジョークを田口は即行で否定した。
ここで否定しておかなければ、速水は実行しかねない。
大きい飴を咥えたまま、速水はカラカラと笑った。
いろいろな意味で器用な奴だ。
ジョークの範疇で収まったことに安堵した田口が目を瞑ると、速水の持ち歩いている内線電話が音を立てた。
幾つかの相槌と、大雑把な指示と、すぐ戻るの言葉。
身体の下のソファが揺れて、速水が立ち上がったのが解る。
「じゃ、戻るわ」
「ああ…………頑張って」
「頑張るのは患者だけどな」
救急搬送に対応する為に戻って行く速水に、どの言葉が相応しいか田口はいつも迷う。
無難過ぎる言葉を速水は笑い、田口の鼻先にキスを落として不定愁訴外来を出ていった。
残された田口は、のろのろと腕を上げて目を覆う。
腕の重みがアイマスク代わりだが、気持ちいいかどうかは微妙だ。
「9回目…………」
途中でぐちゃぐちゃになったカウントに、そんなに意味があるとも思えなかった。
解ったのは一つだけ。
田口が思うよりもずっと多く、二人はキスをしているということだ。
出掛けに一つ。
帰ってきて、一つ。
寝る前に一つ。
そのくらいだと思っていたのだ。
「田口」
「あ…………」
非常階段で盗まれたキスに、田口は目を見開いた。
使う人間がゼロに近い非常階段だって、誰の目があるか解らない。
速水の勘に間違いがないことは解っているけれど、田口はどうしても狼狽してしまう。
そんな田口を速水は面白そうに笑った。
「そっち行ってもいいか?」
セリフの中に含みはたっぷりだ。
拒絶しない田口を見透かした、自信満々の表情で速水は田口を腕に囲って囁く。
そこまで解っていて、NOが言えない自分を田口は少々情けなく思う。
素直にYESと言わないのは、ささやかな抵抗だと思って欲しい。
「ダメって言っても来るんだろ」
捻じくれた一言に返ってきたのは、「お前って可愛い」というバカみたいなセリフと額へのキスだ。
速水も大概、どうかしている。
サイフォンを用意する前に、ソファへ押し倒された。
肘掛けに頭をぶつけてしまう。
諸々の抗議は、口内へ侵入した舌に遮られた。
狭いスペースで体格のいい速水に圧し掛かられ、それだけで田口の逃げ場は塞がれる。
両手が自由になる速水は、田口のベルトを弄っていた。
「…………おいっ?!」
「入れねえよ。ヌくだけ」
「そういう問題じゃ…………ぅんんっ!!」
将軍は我儘だ。
何処をどうしたのか、速水は二人分の欲を重ねて急き立てている。
田口の方は、塞がれた唇の隙間から呼吸をするのでいっぱいいっぱいなのに。
足りない酸素と、追い込まれる欲望で頭の中が白くなる。
精を吐き出してしまった田口は、速水と共犯だ。
ところで、その最中のキスは何回とカウントすればいいのだろう。
「7回か、8回か…………」
「ん?」
ソファに仰向けになったままぼんやり呟いた田口を、速水は怪訝な顔で見下ろした。
口元にはキャンディの棒が揺れている。
最早、速水のトレードマークだ。
「何だよ、一晩にヤる回数? そこまではヤったことないが、リクエストに応えるのも吝かではないぞ」
「バカ、違うっ」
速水の下品なジョークを田口は即行で否定した。
ここで否定しておかなければ、速水は実行しかねない。
大きい飴を咥えたまま、速水はカラカラと笑った。
いろいろな意味で器用な奴だ。
ジョークの範疇で収まったことに安堵した田口が目を瞑ると、速水の持ち歩いている内線電話が音を立てた。
幾つかの相槌と、大雑把な指示と、すぐ戻るの言葉。
身体の下のソファが揺れて、速水が立ち上がったのが解る。
「じゃ、戻るわ」
「ああ…………頑張って」
「頑張るのは患者だけどな」
救急搬送に対応する為に戻って行く速水に、どの言葉が相応しいか田口はいつも迷う。
無難過ぎる言葉を速水は笑い、田口の鼻先にキスを落として不定愁訴外来を出ていった。
残された田口は、のろのろと腕を上げて目を覆う。
腕の重みがアイマスク代わりだが、気持ちいいかどうかは微妙だ。
「9回目…………」
途中でぐちゃぐちゃになったカウントに、そんなに意味があるとも思えなかった。
解ったのは一つだけ。
田口が思うよりもずっと多く、二人はキスをしているということだ。
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