45000ヒットのshell様からリクエストです。
shell様、ヒットおめでとう&リクエスト有り難うございます。
リク内容は「初夏のすずめ四天王」だそうです。
企画内容と見事にマッチしました。
空気を読んだリクを有り難う御座います(笑)。
しかし、大学生の5月って何やってたっけよ?
帰宅部で没交渉の霧島はちっとも思い出せません。
真っ先に思い浮かんだのはこんな漫才でした。
ゲリラ:こういい天気だと、出掛けたくなりますね。
魔人:……で、出掛けた先が雀荘ってどうなんだ?
将軍:結局いつもと同じじゃねえか。
行灯:てか、しみったれてるよな……。
初夏、関係ないじゃん。
ゲリラ主役でお届けします。モブのオリキャラ登場予定。
それではどうぞです。
shell様、ヒットおめでとう&リクエスト有り難うございます。
リク内容は「初夏のすずめ四天王」だそうです。
企画内容と見事にマッチしました。
空気を読んだリクを有り難う御座います(笑)。
しかし、大学生の5月って何やってたっけよ?
帰宅部で没交渉の霧島はちっとも思い出せません。
真っ先に思い浮かんだのはこんな漫才でした。
ゲリラ:こういい天気だと、出掛けたくなりますね。
魔人:……で、出掛けた先が雀荘ってどうなんだ?
将軍:結局いつもと同じじゃねえか。
行灯:てか、しみったれてるよな……。
初夏、関係ないじゃん。
ゲリラ主役でお届けします。モブのオリキャラ登場予定。
それではどうぞです。
ゴールデンウィークが終わると、大学は本格的に動き出す。
受講講義も確定し、座り順も何となく決まってくる。
部活の方でも、仮入部期間が終わって正式に部員となる。
新人歓迎コンパで奢ってもらう一方だった時期は終わるが、きちんと先輩後輩の間柄が成立するのも正式入部してからだ。
「へえ、宮内教授の英語か。お気の毒さま」
「そうなんですか?」
「やる気無さそうな授業のくせに、テストは目っ茶目茶難しいってさ」
「げぇ…………」
真新しいテキストを手にしていた彦根を見て、合気道部の先輩が笑った。
彦根が首を傾げると、他人事のように先輩は説明する。
確かに厄介そうだ。
彦根はうんざりした声を上げた。
そのまま連れだって部室の方へ向かう。
途中でふと、先輩が余所を見て声を上げた。
「あ、速水だ。田口も一緒か」
「知ってるんですか?」
「いや。でも、アイツら、サボリ魔で有名だし」
「へえ…………」
「あんまり関わらない方がいいぞ、サボリ癖が感染るからな」
「そうですね」
先輩の言葉に、彦根は一つ頷いた。
「…………ってコトを、言われたんですけどね」
既に馴染みになりつつある雀荘「すずめ」で、彦根は部活の先輩から聞いた話を披露した。
部活の先輩には言わなかったことがある。
実はもう、彦根は速水や田口と接近遭遇済みだった。
「失礼な話だな、おい」
「なあ? 感染るって何だよ」
感染源、病原体扱いされた速水と田口は、不貞腐れた顔で異を唱えた。
もう一人の面子、島津がしたり顔で頷く。
「お前らの、日頃の行いが悪いからだろ。少しは改めろ」
「何だよ、偉そうに」
「俺は真面目に講義に出てるんだよ。偉いだろ」
島津と速水の遣り取りに、彦根ははたと思い当った。
「感染るなら島津先輩が先ですよねぇ」
「そうだよな、島津の方が付き合い長いんだし」
速水や田口との付き合いなら、島津の方がずっと長い。
サボリ癖が感染するというなら、島津が先であるべきだ。
彦根が言うと、田口も大きく頷いた。
「冗談じゃねえ! 感染って堪るかっ」
不本意らしい島津が喚く。
速水が笑って追い打ちを掛けた。
「薄情だなぁ。友達だろ」
「いんや、敵だ。ポン」
「うげっ! 島津この野郎っ!」
「うわぁ、セコい手ですね」
「そんなのでアガるなよ、島津……」
島津が倒した牌はせせこましい手だった。
当たりを食らった速水は声を荒げるが、彦根と田口も呆れた顔をする。
そんな三人を島津は鼻で笑った。
「ふん、勝ちは勝ちだ。とっとと点棒寄越せよ」
諦めたように点棒が投げ出される。
ザラザラと音を立てて牌を混ぜながら、彦根は他の三人を盗み見た。
勝って上機嫌の島津。
田口にちょっかいを出す速水。
速水にイジられて不貞腐れ気味の田口。
見ていて飽きのこない面子であるのは確かだ。
折角の先輩の忠告だったが、彦根は闇に葬り去ることにしたのだった。
受講講義も確定し、座り順も何となく決まってくる。
部活の方でも、仮入部期間が終わって正式に部員となる。
新人歓迎コンパで奢ってもらう一方だった時期は終わるが、きちんと先輩後輩の間柄が成立するのも正式入部してからだ。
「へえ、宮内教授の英語か。お気の毒さま」
「そうなんですか?」
「やる気無さそうな授業のくせに、テストは目っ茶目茶難しいってさ」
「げぇ…………」
真新しいテキストを手にしていた彦根を見て、合気道部の先輩が笑った。
彦根が首を傾げると、他人事のように先輩は説明する。
確かに厄介そうだ。
彦根はうんざりした声を上げた。
そのまま連れだって部室の方へ向かう。
途中でふと、先輩が余所を見て声を上げた。
「あ、速水だ。田口も一緒か」
「知ってるんですか?」
「いや。でも、アイツら、サボリ魔で有名だし」
「へえ…………」
「あんまり関わらない方がいいぞ、サボリ癖が感染るからな」
「そうですね」
先輩の言葉に、彦根は一つ頷いた。
「…………ってコトを、言われたんですけどね」
既に馴染みになりつつある雀荘「すずめ」で、彦根は部活の先輩から聞いた話を披露した。
部活の先輩には言わなかったことがある。
実はもう、彦根は速水や田口と接近遭遇済みだった。
「失礼な話だな、おい」
「なあ? 感染るって何だよ」
感染源、病原体扱いされた速水と田口は、不貞腐れた顔で異を唱えた。
もう一人の面子、島津がしたり顔で頷く。
「お前らの、日頃の行いが悪いからだろ。少しは改めろ」
「何だよ、偉そうに」
「俺は真面目に講義に出てるんだよ。偉いだろ」
島津と速水の遣り取りに、彦根ははたと思い当った。
「感染るなら島津先輩が先ですよねぇ」
「そうだよな、島津の方が付き合い長いんだし」
速水や田口との付き合いなら、島津の方がずっと長い。
サボリ癖が感染するというなら、島津が先であるべきだ。
彦根が言うと、田口も大きく頷いた。
「冗談じゃねえ! 感染って堪るかっ」
不本意らしい島津が喚く。
速水が笑って追い打ちを掛けた。
「薄情だなぁ。友達だろ」
「いんや、敵だ。ポン」
「うげっ! 島津この野郎っ!」
「うわぁ、セコい手ですね」
「そんなのでアガるなよ、島津……」
島津が倒した牌はせせこましい手だった。
当たりを食らった速水は声を荒げるが、彦根と田口も呆れた顔をする。
そんな三人を島津は鼻で笑った。
「ふん、勝ちは勝ちだ。とっとと点棒寄越せよ」
諦めたように点棒が投げ出される。
ザラザラと音を立てて牌を混ぜながら、彦根は他の三人を盗み見た。
勝って上機嫌の島津。
田口にちょっかいを出す速水。
速水にイジられて不貞腐れ気味の田口。
見ていて飽きのこない面子であるのは確かだ。
折角の先輩の忠告だったが、彦根は闇に葬り去ることにしたのだった。
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