44000番をヒットした蒼さまのリクエストです。
蒼さま、ヒットおめでとう&リクエスト有り難う御座います。
ビックリさせてゴメンなさいネ。
リク内容は「4繋がり、四国に旅行に行く四天王のお話」だそうです。
四国って言ったら、真っ先に思い浮かんだのはやはりお遍路でした。
そうなると猟犬、ホラーという連想ゲームになるのですが、四天王ならまた違ってくるでしょう。
ところで霧島は四国行ったことありません。
メいっぱいほら吹き男爵です。一応、調べはしたけどね!
そういえば彼らの学生時代って、連絡船だったのかな? 橋あったっけ?
讃岐うどんブームってまだ来てないよね?
そういうところはマルっと無視で!
それではどうぞです。
蒼さま、ヒットおめでとう&リクエスト有り難う御座います。
ビックリさせてゴメンなさいネ。
リク内容は「4繋がり、四国に旅行に行く四天王のお話」だそうです。
四国って言ったら、真っ先に思い浮かんだのはやはりお遍路でした。
そうなると猟犬、ホラーという連想ゲームになるのですが、四天王ならまた違ってくるでしょう。
ところで霧島は四国行ったことありません。
メいっぱいほら吹き男爵です。一応、調べはしたけどね!
そういえば彼らの学生時代って、連絡船だったのかな? 橋あったっけ?
讃岐うどんブームってまだ来てないよね?
そういうところはマルっと無視で!
それではどうぞです。
「あれ?」
道行く人々の白装束に、田口は目を瞬かせた。
お遍路さんだと気付いたのは一拍後だ。
宗教や信仰と縁の遠い生活をしていると、こういう相手を見た時どう反応すればいいか迷う。
観光地によくある串団子を歩き食いしていた速水が、田口の見つめる先に気付いて首を傾げた。
「お遍路さんか。多いな」
ここは四国、伊予国だ。松山城が近くに見える。
四国にお遍路さんがいるのは不思議ではないが、少し多いと田口も感じた。
田口たちがここにいるのは、勿論観光目的だ。
一応、「伊予文学散歩・『坊ちゃん』の舞台に行こう」などという内輪のテーマが掲げられている。
しかし実際、文学は二の次だった。
現に田口以外は、『坊ちゃん』を読んでもいなければ持ってきてもいない。
真の目的は道後温泉でのんびりというところ。
学生の身には贅沢な旅行だった。
「近くに札所があるのか?」
「そうかもしれませんね」
速水が視線を向けると、一行の案内役を担っていた彦根がガイドブックを捲った。
すぐに目的のものを見つけて声を上げる。
「ああ、やっぱり札所あるみたいですよ。行ってみます?」
「そうだな、折角だ」
「えっと、道は…………」
彦根の提案に島津が頷く。
島津の意を請けて地図を辿ろうとした彦根だったが、
「ついてきゃ解るだろ、多分」
速水の大雑把な提案に、それもそうかと頷いてガイドブックを閉じた。
観光地に近い札所だけあって、門前仲見世が賑わっていた。
石畳を、巡拝者の金剛杖がこつこつ叩く。
「お、アレ美味そう」
「おーい、まず寺まで行こうぜぇ」
目移りする速水を、島津が呆れた顔で窘めた。
そうこうするうちに51番目の札所・石手寺に到着した。
先に到着したお遍路さんたちは正しく手を洗い、参拝の支度をしている。
まるっきり観光客の田口は少々居た堪れない気持ちになりながら、寺の縁起書きを見上げた。
遍路の札所になっている寺は、縁起書きに共通して弘法大師の名が挙がる。
寺ごとの特色が表れるのは縁起より寺名あたりだ。
石手の由来に目を通し、田口は納得の面持ちで頷いた。
「で、ここは何の寺だ?」
「子宝祈願だってさ」
縁起には興味のない速水だが、御利益にはあやかりたいところである。
速水に問われ、田口は境内の一角にある鬼子母神像を指差した。
速水はつまらなそうに鼻を鳴らした。
「俺らの年じゃ、子宝にゃ縁がないな」
「それは言える」
結婚もしていないのに子宝を祈願しても仕方ない。
それは道理だが、あやかれない御利益に途端に興味を無くした速水の、現金というか俗な態度に、田口は苦笑を浮かべてしまった。
これが恋愛成就とか文武向上とかだったら、きっと熱心にお参りしたに違いない。
勿論、田口もそうだろうが。
「おい、お参りすんぞ」
「お――――」
「ん――――」
島津の声に、速水と田口は揃って間延びした返事をした。
お遍路さんの誦経がうねりのように境内に響いていた。
道行く人々の白装束に、田口は目を瞬かせた。
お遍路さんだと気付いたのは一拍後だ。
宗教や信仰と縁の遠い生活をしていると、こういう相手を見た時どう反応すればいいか迷う。
観光地によくある串団子を歩き食いしていた速水が、田口の見つめる先に気付いて首を傾げた。
「お遍路さんか。多いな」
ここは四国、伊予国だ。松山城が近くに見える。
四国にお遍路さんがいるのは不思議ではないが、少し多いと田口も感じた。
田口たちがここにいるのは、勿論観光目的だ。
一応、「伊予文学散歩・『坊ちゃん』の舞台に行こう」などという内輪のテーマが掲げられている。
しかし実際、文学は二の次だった。
現に田口以外は、『坊ちゃん』を読んでもいなければ持ってきてもいない。
真の目的は道後温泉でのんびりというところ。
学生の身には贅沢な旅行だった。
「近くに札所があるのか?」
「そうかもしれませんね」
速水が視線を向けると、一行の案内役を担っていた彦根がガイドブックを捲った。
すぐに目的のものを見つけて声を上げる。
「ああ、やっぱり札所あるみたいですよ。行ってみます?」
「そうだな、折角だ」
「えっと、道は…………」
彦根の提案に島津が頷く。
島津の意を請けて地図を辿ろうとした彦根だったが、
「ついてきゃ解るだろ、多分」
速水の大雑把な提案に、それもそうかと頷いてガイドブックを閉じた。
観光地に近い札所だけあって、門前仲見世が賑わっていた。
石畳を、巡拝者の金剛杖がこつこつ叩く。
「お、アレ美味そう」
「おーい、まず寺まで行こうぜぇ」
目移りする速水を、島津が呆れた顔で窘めた。
そうこうするうちに51番目の札所・石手寺に到着した。
先に到着したお遍路さんたちは正しく手を洗い、参拝の支度をしている。
まるっきり観光客の田口は少々居た堪れない気持ちになりながら、寺の縁起書きを見上げた。
遍路の札所になっている寺は、縁起書きに共通して弘法大師の名が挙がる。
寺ごとの特色が表れるのは縁起より寺名あたりだ。
石手の由来に目を通し、田口は納得の面持ちで頷いた。
「で、ここは何の寺だ?」
「子宝祈願だってさ」
縁起には興味のない速水だが、御利益にはあやかりたいところである。
速水に問われ、田口は境内の一角にある鬼子母神像を指差した。
速水はつまらなそうに鼻を鳴らした。
「俺らの年じゃ、子宝にゃ縁がないな」
「それは言える」
結婚もしていないのに子宝を祈願しても仕方ない。
それは道理だが、あやかれない御利益に途端に興味を無くした速水の、現金というか俗な態度に、田口は苦笑を浮かべてしまった。
これが恋愛成就とか文武向上とかだったら、きっと熱心にお参りしたに違いない。
勿論、田口もそうだろうが。
「おい、お参りすんぞ」
「お――――」
「ん――――」
島津の声に、速水と田口は揃って間延びした返事をした。
お遍路さんの誦経がうねりのように境内に響いていた。
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COMMENT
こんにちは^^
お礼が遅くなって申し訳ないです><
四国といえばお遍路さんですよね!
一度、バスから正装をした大量のお遍路さんが出てくる、という場面に遭遇したことがあるのですが、ビビりました。
独特の雰囲気と「移動手段バスかよww」っていう。
あの時の衝撃を少し思い出しました^^
ありがとうございました!
四国といえばお遍路さんですよね!
一度、バスから正装をした大量のお遍路さんが出てくる、という場面に遭遇したことがあるのですが、ビビりました。
独特の雰囲気と「移動手段バスかよww」っていう。
あの時の衝撃を少し思い出しました^^
ありがとうございました!
Re:こんにちは^^
いらっしゃいませ。
改めて、リクエスト有り難う御座います。
すみません、大嘘吐きで……少しでも雰囲気出てればよいのですがっ。
確かに遍路バスツアーってありますけど、邪道って気はしますよね。
「同行二人」とは言え、一人で黙々と歩くのってまた大変そう……。
何時でも心に弘法大師を。
またお立ち寄り下さいませね。
今度はもっと精進しておきます、ハイ……。
改めて、リクエスト有り難う御座います。
すみません、大嘘吐きで……少しでも雰囲気出てればよいのですがっ。
確かに遍路バスツアーってありますけど、邪道って気はしますよね。
「同行二人」とは言え、一人で黙々と歩くのってまた大変そう……。
何時でも心に弘法大師を。
またお立ち寄り下さいませね。
今度はもっと精進しておきます、ハイ……。