ご無沙汰しております。
す、すんません、こんなに更新停滞するとは思ってなかった…。
仕事のシフトってなかなか影響が大きいです。
さて、リクエストも打っ棄って、懐かしいタイトルです。
バレンタインの時期が近付いてきましたので、大急ぎでアップします。
バレンタイン売り場を歩くのは好きです。
フツーのギフトのところでは「美味そー食いてー」と思っておりますが、パロディ系の並びでは「ネタになるモン無いかな~」と思いながら歩いております。
……あげる宛てが無い時点で、いろいろ終わっております。
でも正直、メリーの「ツワモノ」シリーズは戦国系歴女の友チョコを狙って販売されているのだと思う。
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バレンタイン売り場を歩くのは好きです。
フツーのギフトのところでは「美味そー食いてー」と思っておりますが、パロディ系の並びでは「ネタになるモン無いかな~」と思いながら歩いております。
……あげる宛てが無い時点で、いろいろ終わっております。
でも正直、メリーの「ツワモノ」シリーズは戦国系歴女の友チョコを狙って販売されているのだと思う。
「よぉ」
「来やがったな……っ」
のっそりと救命救急センター部長室に現れた魔人に対し、速水は唸るように言った。
バレンタイン前のこの時期、島津が速水を訪れる理由は一つきりだ。
速水をからかいにきたに決まっている。
田口に片想いして二十プラス数年、本命からチョコを貰えない速水のバレンタインは今年も継続しそうな気配である。
それが解っていながらバレンタインのネタを振りに来る島津は、見事なまでにイジメっ子だ。
果たして速水の嫌な予感通り、島津は速水のデスクに如何にもな駄菓子の瓶を置いた。
「要らねぇよっ!」
「まあそう言うな。今年はちょっと救いがある」
どうせ、速水をおちょくるべく買ってきたものに決まっている。
ろくろく見ないで怒鳴った速水に、島津はニヤニヤ笑いを浮かべたまま瓶を速水の方へ押しやった。
ここまで来ては、件の瓶を見なければ話が進まない。
ウンザリしながら速水は瓶を目線まで持ち上げた。
「何だこりゃ?」
「面白いだろ。流行りの食べられるラー油だ」
「中身はチョコだろ」
食べられるラー油は速水も割と気に入っている。
だが、それはラー油の話だ。
義理用バレンタイン駄菓子に用は無い。
「よく読んでみろって」
「あん?」
不機嫌仏頂面のままの速水に、島津は更に促した。
言われるままにラベルの文字を読む。
「『嫌そうで嫌じゃない 実は好き アイラブ油』……ツンデレ?」
「……俺らが使う言葉じゃないな、ツンデレって」
速水の独り言に島津のツッコミが入ったが、速水は聞いてはいなかった。
一瞬で脳裏を駆け巡ったのは、田口が「実は好きなんだ」と言ってくれる場面である。
身長差のせいで上目遣いになった田口は、想像の中でも十分に可愛かった。
ついつい想像の世界に浸り、速水は両手でラー油型駄菓子の瓶を抱き締める。
「いいなぁ、それ…………」
「…………お前、ホンっトにイタいよなぁ」
うっとりと悦に入った速水からジリジリと後退し、部長室の扉の前まで来ると島津は脱兎のごとく逃げ出した。
想像の世界で幸せになっていた速水は、島津が退散していたことにも気付かなかった。
「そういえばさ、」
「何だ?」
暫く経ってからの話だ。
休憩と称して愚痴外来に遊びに来ていた速水に、田口はふと思い出したように話を振った。
田口とのトークなら何時だって大歓迎の速水はにこやかに応じる。
その笑顔が、田口の次の言葉で凍りついた。
「うん。お前ツンデレ系の子に片想いしてるんだって?」
ツンデレなチョコを心待ちにしているって聞いたとか何とか、田口はいろいろ口にしたが、最初の衝撃が大き過ぎて速水の意識には残らない。
止めとばかりに
「チョコ、貰えるといいな」
と、心の底からの笑顔で応援されて、速水はがっくりと項垂れる以外無かった。
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