メリクリあけおめ企画、xymarieさまからのリクエストです。
xymarieさま、企画参加有り難う御座いました!
リク内容は「スウィートライフな年末年始」ということでした。
突貫工事で粗が目立つかもしれません。
が、一応は間に合った! セーフセーフ。
正に時事ネタ!
この1年、皆様にはさまざまにお世話になりました。
各種企画にお付き合い下さった方、リクエスト下さった方、そしてご来訪下さった全ての方に感謝を捧げます。
来年も、皆様にとってよい年でありますように。
ますますのご多幸とご活躍と、何よりご健康をお祈り致します。
xymarieさま、企画参加有り難う御座いました!
リク内容は「スウィートライフな年末年始」ということでした。
突貫工事で粗が目立つかもしれません。
が、一応は間に合った! セーフセーフ。
正に時事ネタ!
この1年、皆様にはさまざまにお世話になりました。
各種企画にお付き合い下さった方、リクエスト下さった方、そしてご来訪下さった全ての方に感謝を捧げます。
来年も、皆様にとってよい年でありますように。
ますますのご多幸とご活躍と、何よりご健康をお祈り致します。
例によって、速水は救命救急センターで年を越す予定である。
まあ仕方がないだろう。
結局最後に責任を取るのがトップの仕事なのだし、シフトの皺寄せも速水のところで調整されることになるのだ。
「まあ、仕方ないよな」
理解のある恋人がそう言ってくれたのが救いだった。
だが、その恋人が残念そうに肩を落としたのを、速水は見逃したワケではない。
正月明けたら無理やりにでも休みを取って、恋人に尽くそうと決心も新たにしたところである。
と、そこへ。
「ぶちょー、起きてます?」
金属を叩く高いノックの音がして、佐藤がひょこりと顔を覗かせた。
速水が寝ているとは思っていないような、気遣いの無い声量だ。
デスクに足を投げ出していた速水は、足はそのままに佐藤を見遣った。
「何だよ?」
速水のカンは緊急事態を告げていない。
それなら佐藤の話は下らない用件だ、と決めつけて速水はジロリと佐藤を見る。
疚しい事がある場合には余所を向く佐藤の目だが、今回は速水を見たままにこりと笑った。
「差し入れ頂いたんですけど、部長も食べませんか?」
「差し入れェ? いいよ、お前らで食え」
上司らしい心の広いところを見せたつもりの速水だったが、佐藤はニヤリと笑った。
最近、随分と胆が据わってきたらしい。
「いいんですか? 田口先生からなんですけど」
「えっ?!」
佐藤の口から出たのは恋人の名前だった。
驚いて目を見開いた速水に、相変わらず佐藤はニヤニヤ笑う。
デスクから足を下ろして立ち上がると、速水の意図を察して佐藤も踵を返した。
佐藤の後ろからナースセンターに入れば、夜勤の看護師たちが机を取り囲んでいる。
その、看護師たちの輪から一歩下がったところに、コートを着込んだままの田口が立っていた。
「やぁ」
速水の顔を見て、田口は小さく笑う。
田口の隣りまで行って、速水は田口に声をかけた。
「お前、どうしたんだよ?」
「一人で家に居てもヒマでさ。差し入れついでだ」
看護師たちの隙間から、輪の中を覗けば、デスクの上にコンビニスウィーツが広げられていた。
シュークリームとエクレア、とろけるプリンとチョコプリン、スライスロールケーキ、フルーツゼリーにコーヒーゼリー、クリームどら焼きと、種類も多ければ数も多い。
夜勤者の数が解らないので、足りないよりは余る方がいいと判断したらしい。
端っこに転がっているチュッパチャプスは、どう考えても速水用だ。
「お先でーす。グッチー先生、有り難う御座います!」
「どう致しまして」
速水を待たずに好きな物を選んだ如月が、速水にはノリの軽い詫びを、田口には元気な礼を述べた。
田口は一つ頷いた。
「悪いな」
「構わないけど、本当はお前がやることだと思うぞ? 皆、大晦日に働いてくれてるんだから」
「…………そういうもんか?」
速水の方からも田口に礼を言えば、田口は苦笑を浮かべた。
救命救急に休日などないのは承知だが、それでも年末年始に出勤してくれている部下を労わるのが、上司の仕事というものだ。
田口はそう言いたいらしい。
そういう心優しい上司に会った心当たりのない速水は、首を傾げた。
だが、甘い物の好きな女性看護師たちが喜んでいるのを見ると、田口の言うことが正しいのだろう。
「田口先生、有り難う御座いますっ」
「いいえ、こちらこそ。速水の下では苦労も多いでしょうが、これからも速水を宜しくお願いします。ほらっ」
「あー、うん……まあ、頼む」
看護師たちに揃って礼を言われ、田口は社交辞令を口にした。
田口に肘で突かれて、速水も慣れない礼を口にする。
看護師達は一瞬唖然としたが、
「はーい」
「はいっ」
各自、力強い答えを返してくれた。
そんな光景を見ていた佐藤が、ふと呟く。
「田口先生って、気配り上手な良妻みたいですねぇ」
スウィーツに夢中になっている看護師たちの耳には届かなかったが、速水と田口にはしっかり聞こえた。
思わず速水と田口は顔を見合わせてしまう。
田口が弾かれたように目を反らした。
確かに、40男が40男にする気遣いではない。
「じゃ、じゃあ、俺帰るからっ。何事もないといいな、よいお年をっ」
「お、おう……気を付けろよっ」
そそくさと田口は逃げ出した。
速水も吃りながら頷き、慌てて一言添えて田口を見送った。
トンデモ発言をかました佐藤は、それに気付かず残りのスウィーツの中から好みの品を物色中である。
「部長、有り難う御座います」
「おぉよ…………」
フルーツ入りのヨーグルトを選んで礼を述べた佐藤に、速水は力の入らない返事をするしかなかった。
礼なら田口に言うべきだ、と密かに思う。
だが、それを言うと何だかますます泥沼な気がして仕方ない速水だった。
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COMMENT
無題
わあ、嬉しいです(>_<)!ありがとうございます!
こういう企画に参加させて頂いたりリクエストさせて頂いたりって初めてでした。
実家におりましたものでお礼が遅くなりまして大変失礼致しました...。
今年も日参させて頂く所存です!宜しくお願い申し上げます。
こういう企画に参加させて頂いたりリクエストさせて頂いたりって初めてでした。
実家におりましたものでお礼が遅くなりまして大変失礼致しました...。
今年も日参させて頂く所存です!宜しくお願い申し上げます。
Re:無題
いらっしゃいませ!
ご丁寧なお言葉、恐悦至極に存じます。
>初リク?
リクエストするのって実は難しかったりしますもんねぇ。
ほどほどな具体性ってところとか。
何だかツイッターで強制的に引っ張りこんだカタチになった気が薄々しなくもないですが、こちらこそご参加下さって有り難う御座いました。
リク募集してなーにも来ない事を想像したら、もう……っ。
そんな事態が回避出来て本当に良かったです。
スローペースですが、今後もどうぞ宜しくお付き合い下さいませ。
ご丁寧なお言葉、恐悦至極に存じます。
>初リク?
リクエストするのって実は難しかったりしますもんねぇ。
ほどほどな具体性ってところとか。
何だかツイッターで強制的に引っ張りこんだカタチになった気が薄々しなくもないですが、こちらこそご参加下さって有り難う御座いました。
リク募集してなーにも来ない事を想像したら、もう……っ。
そんな事態が回避出来て本当に良かったです。
スローペースですが、今後もどうぞ宜しくお付き合い下さいませ。