忍者ブログ
こちらは、愚痴外来シリーズの妄想文を展開するブログです。 行灯先生最愛、将軍独り勝ち傾向です。 どうぞお立ち寄り下さいませ。
[381]  [380]  [379]  [377]  [376]  [375]  [374]  [373]  [372]  [371]  [370
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

6回目です。7回目でエンド。
強引に今回終わりにすると、ちょっと長くなりそうだから切った。
読みやすい長さってどれぐらいぃ~~♪


サイトの方ですが、2009年4月5月分のファイルを移動しています。
めっちゃ気合入れて書いてた頃なので、一月分のファイルが19もあったりするんだ……メンドい。
確認が疎かですので、リンク切れなど発見したらご一報下さいませ。

まーたカウンターの設定をしくじったらしい。47000もスルーです。
心当たりのある方はご報告下さると嬉しい。
お知らせメールすら来てないのは何でだろ?

結局、満足出来ないまま本番当日を迎えてしまった。
歌えば歌うだけ、違和感が募るばかりだ。
モチベーションは最低の状態。
うんざりした気持ちで、速水は観客の前に立っていたのだった。



「もういいです」
「え」

デュエット二曲が終わって、ステージの袖に引っ込んだ速水に、浜田は笑顔で告げた。
怪訝な顔になった速水を、小柄な浜田は臆することなく見上げてくる。

「気持ちここにあらずで歌われるのは、お客さんにも音楽にも失礼です。速水先生は退って下さい」
「小夜ぉっ?!」

浜田の爆弾発言に、如月が素っ頓狂な声を上げた。
素早く別の誰かが如月の口を押さえて黙らせた。
ステージ袖とは言え、エントランスに手を加えた程度では、客席まで舞台裏の声が聞こえてしまう。
浜田は如月にちらっと笑みを見せると、再度速水を見上げた。

「テクニックだけじゃ、歌は心に響かないです。速水先生の気持ちは、何処へ向かってますか? 誰に向かってますか? 少なくとも、隣にいる私じゃないですよね」
「浜田…………」

糾弾されて、速水は一言も反論出来なかった。
練習の時からずっと、考えていたのは田口と一緒に歌った事だった。
優れた歌い手である浜田は、そんな速水の心中を見抜いていた。

「悪い」
「謝るなら、お客さんと翔子ちゃんに」
「そうだな。悪かった」
「え、え???」

今日の日の為に東奔西走したのは如月だ。
その労力を無碍にしてしまうのは、少々申し訳なかった。
だが、気持ちの篭らない歌をダラダラと歌い続けることも出来なかった。
速水が一言詫びると、ワケが解っていない如月は目を白黒させた。

「後は頼む」
「はい」

浜田に頷けば、力強い頷きが返ってくる。
速水が歩き出すと、スタッフが割れて道が出来た。
速水は堂々と舞台裏から出ていった。
赴くのは、気持ちが向かう先だ。



「え、ウソ、どうしようっ?!」

予想外の展開に、速水が出て行った出口と浜田を何度も交互に見る如月に、浜田は小さく笑った。
救急対応はきちんとやってみせるのに、こんな他愛もないことでテンパっている如月が可笑しかった。

「大丈夫だよ、翔子ちゃん」
「小夜?」
「私一人で十分だから」

自惚れではなく、それは自信だ。
浜田はにっこり笑ってみせた。
PR
back
COMMENT
name
title
text
color   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
mail
URL
pass
secret
TRACKBACK
TrackbackURL:
PREV ←  HOME  → NEXT
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新コメント
[04/04 トワ]
[04/03 武那しめじ]
[03/12 名無し]
[01/04 みなみ]
[12/16 武那しめじ]
リンク
倉庫サイトと素敵同盟さま
プロフィール
腐れ管理人、霧島です。
趣味は図書館通いと立ち読み。
レンタルで映画DVD視聴。
モットーは「とりあえず」。
ブログ内検索
バーコード
最新トラックバック
Copyright (C) 2024 M-Rainbow All Rights Reserved.

Photo by (c)Tomo.Yun   TemplateDesign by kaie
忍者ブログ [PR]