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こちらは、愚痴外来シリーズの妄想文を展開するブログです。 行灯先生最愛、将軍独り勝ち傾向です。 どうぞお立ち寄り下さいませ。
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それでは本日5日の記念日です。

世界環境デー/落語の日

結果の解りきっている二択ですね。
しかし正直なところ、霧島の知っている落語というのは多くは無い。
知っていると言っても断片だけだったりする。
そんなワケで、とっても狭い落語ネタ。
赤本の20章辺り!


あとで調べたら「ろうごの日」というのも出てきた。
それにしたって選びようがない……。

「お前さあ」

速水をちらりと見上げてから田口は口を開いた。
速水が見下ろすと、田口は首を傾げながら尋ねてきた。

「白鳥さんの肩書き、よく一発で覚えたな。俺はちーっとも覚えられない」

田口の言葉に速水も苦笑を浮かべた。
医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長。
所有者当人でさえ間違えるという、長ったらしい肩書きだ。
更に言えば、当人の(真面目な)名刺には「厚生労働省大臣官房秘書課付技官」も並んでくる筈だ。

「どうせお前、ぼーっと聞いてるんだろ。肩書きは大事なんだぞ」
「…………お前がそんなこと言うなんて」

速水の言葉に田口は驚いて目を丸くした。
田口の鼻を開かせた事に内心ほくそ笑みつつ、速水は言葉を付け足す。

「誰が偉い奴か解ってないと、ケンカ売れないからな」

田口は再び目を丸くし、それから呆れたように溜息を吐き、更に首を横に振った。
田口の器用な振る舞いに速水は一つ笑った。
それからふと、田口は話題を変えた。

「お前、寿限無は言えないか?」
「寿限無?」
「落語。子供にありったけの目出たい名前を付けたら、とんでもなく長くなって、説教するにも一苦労っていう話。知らないか?」
「…………知らん」

生憎と速水は古典芸能に縁がない。
一方の田口は、流行り物に対するセンサーが死滅している。

「そうか。寿限無寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の水行末、」
「なっ! その長いのが名前か?」
「まだ続くんだよ」

突然田口が唱えだした、妙にノリの良いお経に速水は目を剥いた。
しかもまだ続くという。
速水の中に俄然興味が湧いた。

「寿限無限無、五劫の擦り切れ…………?」
「海砂利水魚の水行末雲来末風来末」

廊下の真ん中で「じゅげむじゅげむ」とやりだした二人。
通る人が揃って気味悪そうに二人を見ることに、ちっとも気付かない速水と田口だった。
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ろうごも一緒に
霧島様、こんばんは。
いつも素敵なお話をありがとうございます。

速水せんせーが肩書きを気にする理由がとってもそれらしくってかわいいですよね。行灯先生をびっくりさせてほくそ笑んでいるところを想像するとニヤニヤがとまりません。
 
この廊下でのやり取りが噂になって、二人の間に子どもができた??と大騒ぎになっているといいと思います。
 
老後の日でもあるなら、二人で老後の生活を送っているところを想像するのもいいですね。
こなつ 2010/06/05(Sat)22:26:32 編集
Re:ろうごも一緒に
いらっしゃいませ。コメント有り難う御座います。

きっと将軍は、「本能と反射」で肩書きを記憶してるのだと思うのですけどね。そして、偉い人限定でケンカ売ってるワケでもなさそうだ。売り放題。
最近は子供の名前も凝ったのが多いけど、流石に「寿限無」はいないだろうなぁ……。

>老後の日
ええ。「老後の日」の方が楽そうだったと、後になって思ったデスヨ。
縁側茶飲み話でほのぼのと……救急の将軍と内科の行灯先生だと、絶対将軍のが引退早そうだな。
霧島の妄想で、行灯先生は何だかんだで東城大の病院長になってしまう、というのがあるので、なかなか楽隠居出来ないかもしれないですね。

ではでは、今日の分も頑張りますよ!
……リクちょっと待ってて下さいです、ハイ。
S.Kirishima 2010/06/06 11:06
落語の日おまけ
赤本25章、リスクマネジメント委員会中の、三船ちゃんと将軍の会話です。一言追加してみた。


「どうすればよかった? オレンジの首班として、正面切って予算請求を行えば頭ごなしに拒絶される。裏金を使って『帳面をどかちゃがして』帳尻を合わせれば違法行為だという。それなら聞きたい」

思わず田口は噴き出した。
周囲から冷ややかな視線が注がれる。
咳払いで誤魔化しながら、発言者を恨みがましく見ると、目が合った速水はにやりと笑った。
会議場の一角で、まるで他人事の顔をした高階が

「『味噌蔵』ですか」

と呟いたが、聞いた者は誰もいなかった。
霧島 2010/06/07(Mon)12:23:32 編集
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