83333をヒットした、マキ様のリクエストです。
思いついた順に書いていくので、お待たせしている方々には大変申し訳ないのですが、ご了承下さいませ。
マキ様、ヒットオメデトウ御座います!
そしてリクエスト有り難う御座いました。
リク内容は「将軍と女行灯、どうみても付き合ってるのに、な二人」ということでした。
久々ですよねぇ、二人シリーズも。
今回きっちり読み返して、成程自分はこんな話を書いていたのかと思いました。
昔の方が文章がくどかった、かな?
でも素直なカンジだった気もします。
今は何だか、シンプルで通じにくい物を書いているような気がする…。
初心に帰るべきだな。
それでは、続きからどうぞです。
思いついた順に書いていくので、お待たせしている方々には大変申し訳ないのですが、ご了承下さいませ。
マキ様、ヒットオメデトウ御座います!
そしてリクエスト有り難う御座いました。
リク内容は「将軍と女行灯、どうみても付き合ってるのに、な二人」ということでした。
久々ですよねぇ、二人シリーズも。
今回きっちり読み返して、成程自分はこんな話を書いていたのかと思いました。
昔の方が文章がくどかった、かな?
でも素直なカンジだった気もします。
今は何だか、シンプルで通じにくい物を書いているような気がする…。
初心に帰るべきだな。
それでは、続きからどうぞです。
下宿最寄りのスーパーで、速水は意外な人物と顔を合わせた。
向こうもこちらに気付いて軽く目を見開くと、次にほにゃりと気の抜けた笑みを浮かべる。
「行灯か。こんなトコでどうしたんだ?」
「買い物以外の何に見える?」
「ま、そりゃそうだ」
同期の田口だった。
左手にぶら提げた買い物カゴを田口がちょっと揺らす。
カゴの中には、数点の食料品と洗剤が入っていた。
スーパーマーケットに、買い物以外の用件で来る者はそうはいない。
しかし速水が問題にしているのは、このスーパーが速水の下宿に近いという点だった。
田口自身の住まいからは、決して近くはないのだ。
「洗剤安売りのチラシ入ってたから」
速水が抱く疑問に気付いて、田口は種明かしをした。
「それだけでわざわざこっちまで来るか? メンドくさがりのくせに」
つい、速水は言った。
速水だったら、わざわざ特売品を求めて遠出はしないだろう。
速水の言い草に田口は眦を吊り上げた。
「同じ商品なら、一円でも安い方がいいに決まってる」
力強い田口の言葉に、つい納得の面持ちで頷いてしまった速水である。
そして若干的外れな事を思った。
「女ってバーゲン好きだよなぁ」
「あーでも、あの群れの中には突っ込んでいけないって。ん――……向こうの方が安いか……」
速水の呟きに返しつつ、田口は買い物を続行した。
油揚げの値札に目を眇めている。
油揚げはお気に召さなかったらしく、そのまま通り過ぎた。
「あ、これ見た事ない……」
デザートコーナーでかなり真剣に悩みだすのが可笑しくて、速水はつい噴き出した。
弾かれたように田口が顔を上げる。
そんなに驚かしたか、と思ったら、田口は頓狂な声を上げた。
「あれっ」
「何だよ?」
「速水も買い物に来たんじゃないの? 私に付き合ってていいワケ?」
「あぁ、そうだな……」
田口の台詞に頷いてはみたものの、速水は買い物する気がすっかり削がれてしまっていた。
田口の買い物がきちんとした食材であるのに対し、速水の目当てはカップ麺やインスタント食品だ。
それはつまり食事内容の差であり、考えると実に侘しくなってくる。
「なあ、提案があるんだが」
「ん? 何?」
「俺がカネ出すから、メシ作ってくんない? 俺ん家近いし」
速水の唐突な提案に、田口は瞬きを一つした。
暫く考え込むように黙っていたが、田口は眉間に皺を寄せて首を横に振った。
「ヤだよ、速水ん家どうせ片付いてないでしょ」
「あ…………」
確かに田口の言う通りだ。
足の踏み場はあるが、お世辞にも片付いているとは言い難い。
力無い溜息を吐いた速水だったが、ふと田口が笑った。
「私ん家まで、荷物持ってくれるんならいいよ」
「おっ! 持つ持つっ」
「よし。じゃ、買っちゃおー」
田口の言葉に速水は飛び付いた。
荷物持ちに同意すれば、田口も満足そうな表情で一つ頷く。
そして、散々躊躇っていたデザートをカゴに入れた。
速水の支払いだと思って、気が大きくなっているらしかった。
「速水もどれか買う?」
「そうだなぁ」
陳列棚を指差して、田口が速水を振り仰ぐ。
田口の隣りで、速水もデザートを吟味したのだった。
……というような事があった、数日後。
「お前ら、とうとう付き合い出したのか?」
例によって雀荘「すずめ」で島津に切り出され、速水と田口は揃って目を丸くした。
二人で仲良く買い物していた、という噂が構内を飛び交っているらしい。
「いんや」
「スーパーでたまたま一緒になっただけだよ」
あっさりと説明する速水と田口に、
「ま、そんなモンですよねー」
と彦根などは最初から解りきっていたような口調で頷いた。
「そうかい」
島津も頷くだけは頷いた。
だが、そう言っても信じないメンツが多いのもまた事実だ。
もう暫く噂話に煩わされる自分を憐れんで、島津は太い溜息を吐いたのだった。
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COMMENT
もしも
もしも原作でも田口先生が女の子だったら、速水先生と学生結婚とかして、白鳥さんに振り回される妻をフォローする夫の姿とかがでてくる、法医学教室ものっぽいシリーズになったかもしれないですよね。
Re:もしも
>もしも原作でも田口先生が女の子だったら
ぼっへーとした嫁き遅れになってる可能性の方が大きいですって!
結婚するとしたら、「何となく」とか「まあいいか」くらいのあっさりしたノリで結婚して、それが意外と長続きするタイプだと思ったりします。
そうだなー行灯先生独り者だから誰かに相談するシーンが少ないのであって、妻帯者だったら奥さんとか家族シーンがいっぱいあったでしょうね。
行灯先生の家族構成は謎だ…。
ぼっへーとした嫁き遅れになってる可能性の方が大きいですって!
結婚するとしたら、「何となく」とか「まあいいか」くらいのあっさりしたノリで結婚して、それが意外と長続きするタイプだと思ったりします。
そうだなー行灯先生独り者だから誰かに相談するシーンが少ないのであって、妻帯者だったら奥さんとか家族シーンがいっぱいあったでしょうね。
行灯先生の家族構成は謎だ…。