メリクリあけおめ企画リクです。ええ、忘れてはいなかったのよ!
しかし映画「ジーン・ワルツ」もドラマ「マドンナ・ヴェルデ」も終わってしまい、つまりとっても流行りに乗り遅れたのでした……。
リク下さった月草さま、ホントーに申し訳ありませんでした!
リク内容は「将軍×行灯+清川兄、学生時代」ということでした。
原作での接点など無きに等しい組み合わせに、頭を悩ませることになりまして、捻り出したのがコレです。
行灯先生の出番が皆無です!
「LOVE or MONEY」と繋がっているような話ですので、そちらも宜しければどうぞです。
つーかビックリ、ほぼ2年前に書いた話だよ!
しかし映画「ジーン・ワルツ」もドラマ「マドンナ・ヴェルデ」も終わってしまい、つまりとっても流行りに乗り遅れたのでした……。
リク下さった月草さま、ホントーに申し訳ありませんでした!
リク内容は「将軍×行灯+清川兄、学生時代」ということでした。
原作での接点など無きに等しい組み合わせに、頭を悩ませることになりまして、捻り出したのがコレです。
行灯先生の出番が皆無です!
「LOVE or MONEY」と繋がっているような話ですので、そちらも宜しければどうぞです。
つーかビックリ、ほぼ2年前に書いた話だよ!
感動の幕切れで医鷲旗杯は終了した。
負けはしたものの充実した試合内容に、東城大剣道部員のテンションは落ちる所を知らなかった。
打ち上げの酒盛り、は当然の流れである。
顧問の高階に連れられて、ますます剣道部員たちは気分を盛り上げていった。
しかし、その打ち上げが宿敵・帝華大剣道部と同じ場所とは誰一人想像しなかったのである。
「よ」
「何で兄貴がいるんだよ?!」
座敷席の一番奥で気軽に手を上げた清川吾郎に対し、悲鳴じみた声を上げたのは清川志郎だった。
弟の驚愕を、兄はニヤニヤと笑う。
「高階センセイのお誘いさ」
「折角桜宮まで来てくれたのだから、少し話をするのもいいと思ってね」
高階は如何にも善人ぶった事を言うが、善人は宿敵を同じ居酒屋に引っ張り込みはしないだろう。
唖然として立ち尽くす清川志郎ほどではないにしても、速水も呆れの溜息を吐いてしまった。
サプライズを仕組んだ側である清川は、あっけらかんとした笑みを浮かべながら手招きをした。
「来いよ、打ち上げなんだろ。景気よくやろうぜ」
清川の言う通りだ。
折角の打ち上げなのである、ぱーっと楽しんだ者勝ちだった。
「だな。おい、メニュー何処だ?」
「先輩、どうぞっ」
空いた場所に胡坐をかいた速水が怒鳴ると、後輩が素早くメニューを差し出した。
速水に倣い、東城大の面々も次々と腰を下ろす。
清川弟は早速帝華大のメンバーに囲まれてしまっていた。
アルコールが入れば舌の滑りは良くなるものだ。
決勝で争ったことも忘却の彼方に置き去りにして、東城大と帝華大は和気藹々と打ち上げを楽しんでいた。
それは主将同士も同様である。
「ほれ、飲め」
「おう」
清川は存外に酌上手だった。
いいタイミングで次を進め、気付くと随分と飲まされてしまっている。
くらり、と揺れる脳裏の片隅で、速水は自分を待ってくれている人の事を思った。
つい、時計に視線が流れる。
それを見逃す程、帝華大主将は甘くはない。
「なーんだよ、この後約束でもあるのか?」
「まぁな」
酒が入っていて思考回路が鈍っているのだろう、速水も頷いてしまう。
途端に清川はニヤリと唇を歪めて笑った。
そして清川は断言する。
「女だろ」
「……………………」
「二人っきりで祝勝会?」
「……勝ったのはお前だろうが」
「あ、そうだな。ってことは残念会か」
清川も大概酔っているようだ。
勝ったチームと負けたチームの区別が付いていないらしい。
その上、残念会などと失礼なことを口にする。
「『あたしが慰めてあげる…』とかなるワケだ。お前、据え膳食うクチ?」
「逃す男がいると思うか?」
「いないな」
質問を返す形で肯定すれば、清川は大いに頷く。
目の前の男も、据え膳を逃すクチには見えなかった。
速水は逆に問い返してみる。
「お前は恋人いないのか?」
「んー暫く山籠りしてたからなぁ……そういうお前のカノジョはどんなコなんだよ?」
清川には、あっさりはぐらかされてしまう。
速水は己の恋人の事を思い浮かべた。
正確にいうとカノジョではないが、まあ恋人という括りに変わりはない。
かの人を端的に表すとなると、さてどうなるか。
少し考えて、速水は清川に答えた。
「生意気だけどカワイイ」
「へえ。年下?」
「いや……あっちのが上か?」
「なに、年上大人美人とかじゃないのか」
「貧困な発想力だな、お前」
「るっせぇ。スタイルはいい方?」
「いや。フツーじゃね?」
バストもヒップもないから、スタイルがいいとは言わないだろう。
恋人のカラダを思い浮かべて、速水の表情は緩んだらしい。
清川はニヤリと笑って更に踏み込んだ質問をしてくる。
「アッチの相性は?」
これに返す答えは決まりきっている。
速水はニヤリと笑ってみせた。
「サイコーだ」
「へいへい、そりゃ宜しい事で」
盛大に惚気た速水に、逆に清川は呆れたようだった。
投げ遣りな口調で、氷が解けて薄くなったチューハイを啜った。
速水も温いビールを飲み干したが、気は漫ろだった。
口にしてしまうと、ますます恋人が恋しくなってくる。
お開きを待てる余裕もなくなってきた。
空になったグラスを卓の奥の方へ置くと、速水は徐に立ち上がった。
「便所行ってくら」
「カノジョに宜しく」
見え透いているのは百も承知だ。
案の定、清川の見送りはそんな台詞だった。
グラスの陰でニヤリと笑う清川に、速水も口の端だけで笑い返したのだった。
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COMMENT
ありがとうございます。
こんにんは。
リクエスト作品を書いて下さってありがとうございます!清川兄と将軍の会話がいいですね!部員の一人になって隣に座りたい・・・。清川兄が酌が上手という事になんか非常に納得しました。きっと将軍は、この後行灯に甘えまくりなんだろうなぁ、と思うとニヤニヤが止まりません。
お忙しい中、本当にありがとうございました。
リクエスト作品を書いて下さってありがとうございます!清川兄と将軍の会話がいいですね!部員の一人になって隣に座りたい・・・。清川兄が酌が上手という事になんか非常に納得しました。きっと将軍は、この後行灯に甘えまくりなんだろうなぁ、と思うとニヤニヤが止まりません。
お忙しい中、本当にありがとうございました。
Re:ありがとうございます。
いらっしゃいませい!
ホントもう、いろいろ遅くなった挙句にコメント返しまで遅くて申し訳御座いませんでした。ちょっと油断するとこうだよ。
清川兄は将軍より空気読む人ですからねぇ…大きくなっても世渡りの出来る人ですし。きっとお酌は巧いでしょうね。
あの宴会はきっと野郎臭いと思いますよ…帝華大の女子部員が居心地の悪い思いをしているかもしれません。
宴後の将軍行灯の行方は御想像にお任せします!
本当にお待たせ致しました。申し訳無かったです。
現在もスロー更新ですが、見捨てないでやって下さいませ。
これからもガシガシ暑くなりそうですね、お体にはご自愛の程を!
ホントもう、いろいろ遅くなった挙句にコメント返しまで遅くて申し訳御座いませんでした。ちょっと油断するとこうだよ。
清川兄は将軍より空気読む人ですからねぇ…大きくなっても世渡りの出来る人ですし。きっとお酌は巧いでしょうね。
あの宴会はきっと野郎臭いと思いますよ…帝華大の女子部員が居心地の悪い思いをしているかもしれません。
宴後の将軍行灯の行方は御想像にお任せします!
本当にお待たせ致しました。申し訳無かったです。
現在もスロー更新ですが、見捨てないでやって下さいませ。
これからもガシガシ暑くなりそうですね、お体にはご自愛の程を!